やれば、できる!
先日、鹿児島で子ども達の夏の挑戦を応援してきました。
地元の小学校で半世紀続く伝統行事、錦江湾横断遠泳。
桜島から対岸まで4.2キロを子供たちが泳ぎます。
果敢に海に挑む子ども達の姿を見て、
2年前に初練習を取材した時に、
泣きながら泳いでいた子の事を思い出しました。
足がつかない恐怖と、引き返すことができない不安。
泣きながら、色んなものと闘いながら、
それでも小さな体で大海原に立ち向かっていく姿に
一人ひとりの人生を重ね、涙が出ました。
この日、一回り大きくなった彼女は
後輩を力強く引っ張って、笑顔でゴールしていました。
2年前、わずか数メートルしか泳げなかった男の子もいました。
生まれつき全身の筋肉をうまく動かせない難病を抱えていた彼の口癖は
「僕にはできない」「僕には無理」。
「遠泳に挑戦して強い気持ちをもってほしい」と
家族はこの小学校の校区に引っ越しました。
少しずつ泳げる距離を伸ばし、
「無理だ」「できない」「やめたい」と何度も何度も闘って、
迎えた小学校最後の夏。
見事に泳ぎきった彼に会いました。震えるほど心揺さぶられました。
彼が言った「やれば、できる」という言葉が
今でも忘れられません。
今まで簡単に口にしてきたけれど、
キレイ事でも何でもない、
あぁこれこそが本当の「やればできる」だって
心の底から思いました。
大人になっても
海のように大きな試練って必ずある。
そんな時は逃げ出さずに、あきらめずに、
この「やれば、できる」を思い出そう。
そう勇気付けられた夏のある日でした。