路上禁煙違反 素朴なギモン
7月1日から名古屋市内4ヶ所(名古屋駅・栄・金山・藤ヶ丘)で始まった、路上禁煙違反者からの過料(いわゆる罰金)の徴収。9100万円の予算を計上したこの政策。全員が警察OBという指導員が巡回し 街は変わったように感じます。8月17には金山地区で、初めての夜の巡回も行われました。そんな中、幾つかの疑問も湧いてきます。 疑問その1「徴収した過料の行方は?」。 名古屋市によれば、最初の約2週間で175人から過料を徴収(7/12現在)。一人2000円ですから単純計算すると一ヶ月約87万円、1年で約1000万円!この金は一体どこへ行くのか? 名古屋市の担当者を直撃すると「路上禁煙の広報活動に使わせていただきます」とのこと。周知が不十分なことは名古屋市も認めるところ。住所が判明している違反者のうち約6割が市外在住者です。看板などをはじめ地下鉄、名鉄、JR在来線の車内放送などで広報していますが、さらに進めていくということです。
疑問その2「喫煙場所は設けないのか?」。 愛煙家の方から多く聞かれるのがこの意見。確かに東京・渋谷区や広島市など灰皿を設置している自治体も幾つかありますが、名古屋市は設置する予定はないとしています。喫煙所を設けた場合、その周辺の住民やお店に迷惑がかかるというのがその理由。ただ皆さん、もういちど看板や市のHPで禁煙区域を確認してみてください。例えば栄の場合は広小路、錦通、大津通、久屋大通の歩道が禁煙地区です。つまり一本入った細い路地は喫煙可能。栄全域が禁煙区域ではありません。名古屋市は「喫煙自体を否定するのではない。人通りの多い大通りはご遠慮いただきたい」と説明します。人通りの少ない場所で携帯灰皿などを持って吸い、ポイ捨てをしない。マナーを守って嗜みましょう。
疑問その3「払ってない人はいないのか?」。 過料処分となった175人中、持ち合わせがなく現金を徴収できなかった人は34人。そのような場合は、納付書を渡され、後日、銀行に振り込むということになっています。もし期限までに振り込まれない場合は督促→催告となり、それでも払わない場合は差し押さえもあり得るということ。逃げ得は許されません。外国人からは、言葉の問題もあって徴収できていないのではないか?とも思いましたが、指導員の方のバッグの中を見せてもらうと、なんと英語、中国語、など五ヶ国語の会話マニュアルが入っていました。 すでに全国20以上の自治体で行われている路上禁煙。そのうち9つの自治体が過料を徴収しています。このような条例がなくても、子ども達が安心して歩ける名古屋にする。それが大人の役目です。