クワガタのにおいのする山
名古屋市の河村たかし市長が、頭を悩ませています。
名古屋市天白区平針の里山の問題です。
およそ5ヘクタール。
大正時代の風景を残す場所です。
開発業者が住宅や学校の建設を計画していますが、
地元住民の反対運動で、
開発は土地全体の4割にとどめる妥協案が示されました。
しかし、住民側は「森と里、全てを残さないと、里山としての機能が失われてしまう」と里山全体の保全を求めています。
仲裁に乗り出したのが河村市長。
しかし妥協点は見つかっていません。
里山を歩くと、
シオカラトンボやイトトンボ、トウカイコモウセンゴケなど見ることができます。
コンクリートで固めていない溜池は、宮崎駿監督の映画「もののけ姫」に登場するようなところです。
住民側はここを残し、名古屋中の子ども達が環境を学べる場にしたいと
話します。
天白区には、6月にヒメボタルをみることのできる相生山緑地もあります。
こちらでは道路の建設工事が進んでいます。
今年6月、2歳の息子とヒメボタルを見に行きました。
息子はとても喜びました。
帰り際、まだつたない言葉で、輝きながら舞うホタルに
「またね~」と手を振りました。
「また」は、ないかもしれません。