佐藤 裕二

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ニュースの時間

愛工大名電の負けられない夏、開幕

7月10日に幕を開けた
夏の高校野球、愛知大会。
春夏合わせて17回の甲子園出場を誇る、強豪・愛工大名電の選手達の左肩には喪章が揺れていました。

今年2月、徳浪康介選手(当時2年)がランニング中、
交通事故に会い、亡くなりました。

選手全員が合宿所生活。
寝食をともにしてきた選手たちのショックは大きく、
「その動揺から立ち直るのに3ヶ月はかかった」と、
倉野光生監督は言います

ピッチャーだった、徳浪選手。
女房役として、これまで何千、何百とボールを受けてきた
キャッチャーの後藤佑斗選手は、
「ピッチングにすごくこだわり持っているヤツでした。
色々な変化球を試し、すぐに習得してしまう。
コントロールが良くて、本当に受けやすかった・・・」と話しました。
「バッテリー陣で、康介のために
ピッチャーは一球一球、大切に投げ
キャッチャーは、一球一球、大事に受けよう」と
誓い合ったそうです。

同じピッチャーとして競い合ってきた
上之薗北都投手は、1回戦の衣台高校戦で、
喪章のついたその左腕を、目いっぱい振りました。

愛工大名電の選手全員の胸には
お守りが揺れています。

そこには、こう縫い込まれています。

「康思園」

康介を思う、甲子園と。