鈴木 しおり

PROFILE

四季の栞

一年の計は、元旦にあり

昼間の様子。凱旋門から眺めたエッフェル塔。

私、迷ってました。
2010年を迎える瞬間を、どこで過ごそうか…。
美しいイルミネーションがキラキラと輝くシャンゼリゼ通り、
その先に待つ、ナポレオンの凱旋門か。
もしくは、パリの顔でもある、エッフェル塔か。
どちらも捨てがたいな~と思っていましたが、
やっぱり、ずっと憧れだった凱旋門で迎えることにしました。
年越しまで時間があったので、
一度ホテルに戻った私。
体も冷え切っていたし、とりあえずお風呂に入りました。
「よしっ。新年に向けて身も清めたし、年越しに備えて体を少し休めようっと。」
と、ベッドに横になりました。

……

………

…………

ガバッ!

…なな何と、寝てしまっていたんです。
時計を見ると、…午後11時半!!!!
ひょえ~。
新年まで、あと30分!

凱旋門の最寄りの駅まで、地下鉄で、20分かかるホテルに宿泊していたので、
これは、も~ギリギリ!!!
「まず~い!」
半泣き状態になりながらホテルを飛び出しましたが、
0時を迎えたのは、地下鉄の中でした。
あぁ…。
自業自得とはいえ、ザンネンすぎです(涙)

せっかくなので、新年のエッフェル塔も拝んできました♪
黄金色に輝いて、神聖な気持ちになりました。

とはいえ、カウントダウンの瞬間は、電車の中も大騒ぎでした!

「スリー、ツー、ワン…」
なんて、みんなでカウントダウンすることは特にせず、
0時になった瞬間に、電車に乗っている人、みんなが
「ウォーーーー!!」と叫び出しました。
そして、みなさん、しっかりと持参しているんですね!
どこからともなくシャンパン登場!
ポンッ!という心地よい響きとともに
プラスチックのコップにシャンパンが注がれていきました。
パリでは、新年を迎える時はシャンパンでお祝いするのが主流のようです。


同じ電車に乗ったのも、何かの縁。
同じ空間で、同じ年越しを、一緒にお祝いしている。
そこに妙な連帯感が生まれてしまいました。

「ドコカラキタノ」
「ジャポン!」
「オー、ジャポン!」

フランス語はほとんど分からなくても、
英語も交えてなら喋れます。

「新年の挨拶、日本語ではなんていうの?」
「明けましておめでとう!だよ!」
「アケマシテオメデトォオオ~~!!!」

なんて、みんなで叫んで、楽しかったです。

「凱旋門でのカウントダウンは、きっとこれからいくらでもできるサ♪
これはこれで、貴重な、楽しい体験だったな♪」と、
かなり無理やりではありますが、前向きな気持ちでパリを後にしました。

私がようやく凱旋門に着いたのは、深夜1時すぎ。
みんながゾロゾロ引き上げているところでした。

それにしても、一年の計は元旦にあり。
今年、寝坊・遅刻にはくれぐれも注意しないと…!と、
改めて気を引き締める、2010年の幕開けなのでした。