「19」を忘れない。
2020年11月6日。
ナゴヤドームで一人の投手がユニホームを脱ぎました。
吉見一起投手。36歳。
ドラゴンズの黄金期を支えた、まさにエースでした。
吉見投手との出会いは私が当時ひらがなだった「どですか!」でスポーツコーナーを担当していた2009年。
それ以来、何度も取材をし、同い年ということもあり何度も食事にも行きました。
プロ野球とはどんな世界なのか、プロ野球選手がどれだけ大変なのか、吉見投手の行動・言動から多くのことを教えてもらいました。
引退登板の日。
一番似合うまっさらなマウンドに立った吉見投手。
投じた4球全て、代名詞のアウトコース低め。
最後まで精密機械と呼ばれた、そのコントロールを見せてマウンドを去りました。
マウンド上での笑顔、3人の息子たちを抱きしめたときの涙……。
次食事に行くときは、練習とか登板とか、何も気にせず語らいたいものです。
本当に、お疲れ様でした。
ユニホームを着続ける選手たちはすでに来シーズンに向けて動き始めました。
「すでに戦いはスタートしている」と与田監督は語りました。
吉見投手の魂を引き継いだ後輩たちがこれからどんな活躍を見せてくれるのか。
楽しみで仕方ありません。