竹田 基起

PROFILE

三度の飯と
「本」が好き

あの日 あの時 あの場所で

先日、東京に行く機会がありました。
そこで、予定の時間より少し早く名古屋を出て、久々に母校のキャンパスに行ってみました。
キャンパスを訪ねるのは、卒業以来初めてのことでした。

私が通っていた頃から、新しい校舎を建てたり、改修工事をしたりなど、日々変化を見せていたキャンパスですが、今度は新しい図書館を建てるための工事に入っていました。
ただ、学生の頃から建て壊すと言われ続けている校舎がまだ残っていたことには嬉しさを感じました。

今回行った理由は、とにかく懐かしさに浸りたかったから。
そのため、キャンパスの中、最寄り駅周辺含め、思い出の場所をとにかく巡ってみました。
友人といた場所、サークルの部室、何度も通った飲食店などなど。
時間が許す限り、時を経るにつれて薄くなっていく記憶を呼び覚ましながら、とにかく歩き回りました。
何だか少し、日常を忘れて学生時代に戻れた気がしました。
こういう時間も、時には必要ですね。

☆★今回の一冊★☆
「オリンピックの身代金(上)(下)」奥田英朗
地元・岐阜県出身の奥田英朗さん。直木賞を受賞した「空中ブランコ」などの主人公である精神科医・伊良部シリーズがよく知られています。
今回読んだ「オリンピックの身代金」は、文庫になるのを心待ちにしていた作品です。単行本が出たばかりの頃にオススメされてから読みたくてたまりませんでした。
精神科医・伊良部シリーズなどではユーモアあふれる作風が魅力でしたが、この作品は本格的なサスペンスです。これまで奥田さんの作品は、ユーモアにとんだものしか読んだことがなかったため、私にとってはとても新鮮でした。
精神科医・伊良部シリーズしか知らないという方も、ぜひ手に取ってみて欲しい作品です。