なつかしの味を求めて。
2007年8月からおよそ2年に渡って、夕方の「UP!」で放送していた「食魂團」。
覚えてくださっている方はいらっしゃるでしょうか?
自ら食材を調達し、魂を込めていただく企画。それが「食魂團」です。
先日、この「食魂團」第3回の放送でお世話になった民宿「はまや」の大将・坂口さんにお会いするため、日間賀島に行ってきました。
5年も経っているにも関わらず、坂口さんは変わらぬ笑顔で歓迎してくれました。
5年前の放送で追い求めた食材は、ミルクイ(本ミル貝)。
あの時は、およそ5mの海底に潜むミルクイを自ら素潜りで捕らなければならないというミッションがありました。
過酷なロケを乗り越えて食べた、あのミルクイの味が忘れられなかったというのも再訪した一つの要因です。
大将の坂口さんは、食べきれないほどの料理を並べてくれました。
日間賀島のたこ、伊勢えび、大アサリなどなど。
地のものを使った料理は、どれももちろん美味しいのですが、そんな中でもミルクイは格別でした。
抜群の食感、とろける肝。5年前のあの感動がよみがえりました。
やっぱり、ミルクイ最高です。
坂口さん、ありがとうございました。また行きます!!
★☆今回の一冊☆★
「グロテスク」桐野夏生
この作品は、1997年に起きた東電OL殺人事件をモデルにして書かれています。
先日、元被告のネパール人男性が再審請求を認められたことで、再び話題になったあの事件です。
その頃、ちょうど読み始めたのがこの本でした。
内容は暗く、たくさんの登場人物の一人称で語られるため、決して読みやすいとは言えません。
私も何度か途中で読むのをやめようかと思ったこともありました。しかし、なぜだか先に進まなければいけない気がする。この作品の中にある悪意から目を背けてはいけない気がしてしまうのです。
読み終えると、個人的には後味の悪さが残りました。だけど、読んでおいてよかったと思わせる何だか不思議な作品でした。