◇ 『人気者でいこう!』についての合評
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この番組のメインである、芸能人格付けチェックは、知識をベースにして格付けするのではなく、感覚を重んじて評価するという、新しい行き方だと思うが、それを皆が知っている芸能人がやるということで、番組をおもしろくしているのだと思う。 |
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マヨネーズで真珠をつくる話は、実物は見れないが余りにも多くの人が間違えるので、ものの価値というのは一体何なのかということを、自ら疑って考えたぐらいだ。ものの価値について見直して見るキッカケになり得る内容かなと思った。 |
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日本人のブランド品に対する思い込み、ブランドにごまかされる欠点を、もう少し社会的な視点から突いてもいいのでは。実際に安くても良かったり、おいしかったりする訳だから。タレントの舌や目や耳がダメだという見方でなくて、安くてもいいものがあるという面も出したらどうか。 |
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出題に対して、出演者がもっともらしいことを言う、やらせ的なところもあるが、出演者も、視聴者も、また仕掛ける側も、納得した上で失敗すれば突っ込まれるなということを、皆判ってやっていて、そのやりとりを楽しむということで、私はそれはそれでおもしろいなと思った。 |
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人気者たちが一緒に遊んでいる訳だが、人気者を出しておいて、人気者への興味だけでもっているといったような創り方をするといったことに対して、何か寂しい気がする。内容で勝負していこうという、本来の制作者の誇りみたいなものがどうなっているんだろうという気がして、この番組だけでなくて、最近のテレビ全般について、そうした安易な姿勢を感じる。 |
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芸能人ははたしてクイズで一流である必要があるのか。何をもって、一流とするのかと言えば、芸が一流であることで、触覚や味覚や視覚で位置付けられることではない。一流芸能人という表現は、番組の中身と直結しない。一流芸能人の持ってる別の側面をテストするということにした方がいいのではないか。 |
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クイズの合間の2人の冷やかしが、下品な感じがする。好き好きの問題ではあるが、若干過ぎやしないかなと思う。もう少し出演者に傷を付けることのない、多少批判はするけれども、暖かみのある言葉をかけてあげる方がいいのではないかという感じがした。 |
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浜ちゃんなどは、ああゆうつっこみを入れて売っているのが彼なのであって、それによって出演者の被っている皮を剥ぐという、それがおもしろさを生んでいるのではないか。権威のあるものを落としてみるという、それはひとつの番組の狙いだと思う。 |
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連帯責任CDデビューという企画は、3人で50位以内、今、44位だ。6位までに入らなければならないという積み上げは、本人達がドキドキするのが伝わってきた。あの時の会場の反響は大変なものだったが、若い人が本当に楽しんでいるのがいいんだなあと感じた。視聴者というか会場も参加して、スリルを味わっていたのは良かったと思う。 |
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番組が二本だてになっているが、芸能人格付けチェック一本にした方がいいのではないか。格付けチェックでは、ワインでも、バイオリンでもそれぞれ出題されるものの背景が知りたいし、音楽などは、もっと聴いて判断したいという面もある。一つ一つの項目が、時間的に短いので、もっとじっくりやってもらえれば、十分一本立ち出来ると思う。 |