名古屋テレビ

  放送番組審議会だより 


 このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
 名古屋テレビ放送の番組審議会委員は11名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。

 名古屋テレビ放送では、番組審議会でのご意見を、毎月第1土曜日の午前11時25分から放送する「オンブズ11」の中でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

平成11年度放送番組審議会委員(敬称略)~11名~

○委員長   塩 澤 君 夫  (名古屋大学名誉教授)
○副委員長 矢 崎   藍  (作家 桜花学園大学教授)
○委  員 加 藤 幸兵衛  (陶芸家)
○  〃 村 山 きおえ  (画 家)
○  〃 楠 田 堯 爾  (弁護士)
○  〃 水 野 新 平  (ホーユー社長)
○  〃 関 谷 崇 夫  (名鉄副会長)
○  〃 磯 部   克  (日本ガイシ副社長)
○  〃 石 塚 正 孝  (JR東海常務)
○  〃 木 全 純 治  (シネマスコーレ支配人)
○  〃 小川クリスティーン(金城学院大学客員助教授)


第407回 名古屋テレビ放送番組審議会

●開催日    平成11年9月22日(水)
●出席委員   委員長
委 員
 〃 
 〃 
 〃 
 〃 
 〃 
 〃 
   

塩 澤 君 夫
村 山 きおえ
水 野 新 平
関 谷 崇 夫
磯 部   克
石 塚 正 孝
木 全 純 治
小川クリスティーン
     ~以上8名~

●議 題 ○局側の事業報告
 『名古屋テレビ特集』について
 放送番組全般について
 平成11年10月の主な放送番組の説明
 事務局報告その他

●議事の概要

 ◇ 事業報告 
「青少年と放送」に関し、「Let's ドン・キホーテ」など6本(下記に)を「青少年の知識や理解力を高め、情操を豊かにする番組」として公表した。また、メディア・リテラシーに関する番組の制作や、NHKと民放が共同で制作する番組について説明した。
「秋の番組改編」については、春以降の娯楽路線を押し進めると共に、ローカル編成では、朝と夕方の情報・報道系のベルト番組の強化を図ることとした。
局イメージアップのため、SI(ステーションイメージ)キャンペーンを展開する。キャッチコピーは、名古屋テレビをひっくりかえした、「おまじない ナヤゴビレテ」。またキャンペーンキャラクターとして、「逆立ちちゃん」という、小学校1年生設定の女の子が逆立ちしているものを採用した。
「今年は平成11年で11月11日には11が三つ並ぶことから、11チャンネルに因んで、11月一ヵ月間を「名古屋テレビ・トリプルイレブン」として、様々な事業展開をする。11月11日には「イレブン・フォーラム」を開く他、東海3県256市町村を隈なくまわるキャラバンを実施する。また名古屋・栄に「イレブンカフェ」をオープンする。いずれの事業もSIキャンペーンと連動させる。」
9月25日と26日の両日、名古屋・栄のセントラルパーク一帯で、「名古屋テレビ バイタル’99」を開催する。13回目。今年の基本テーマは「名古屋テレビ 番組まつり」。
 
-- 青少年の知識や理解力を高め、   
    情操を豊かにする番組 --

 
  名古屋テレビ放送 

(全  日)
◆新・題名のない音楽会

◆100人の20世紀

◆素敵な宇宙船地球号

(プライム)
◆万物創世紀

◆ドラえもん

◆Let's ドン・キホーテ


(日曜  9:00)
0.5H 
(日曜 18:30)
0.5H 
(日曜 23:00)
0.5H 

(火曜 20:00)
1.0H 
(金曜 19:00)
0.5H 
(土曜 22:55)
0.5H 

 ◇ 『名古屋テレビ特集』についての審議

 【海へ!メダカを追って】
今年、絶滅危惧種に指定されて私たちを驚かせたメダカが、なぜそういう状況に追い込まれたかが、中本賢の素朴な思い、疑問をとおして、わかりやすく解明されている。捕った魚や水棲昆虫、蛙などを「じゃあね、ぐっばい」と水に放す場面がとてもさわやか。
工事現場の、土の採掘あとの水たまりに水棲昆虫がたくさん住むようになったシーンがあった。最近ビオトープ(動植物の生息空間)という言葉が一般化してきたが、人間の小さな配慮で結構自然が守れるということを示唆してくれた。
まとまりのいいドキュメンタリーだが、サラっとしていてとっかかりがない。メダカの教養番組になりかかったのではないか。鮎の遡上の番組の時のような驚きがない。もう少し新しい視点が加わるとよかった。
自然にとけこんでつくられていて、とてもいいと思った。南島町の汽水湖はめずらしいと思うが、このところハイキングが盛んで、自然を求めてやってくる人が多く、報道すると荒らされる心配はないか。
(この点に関しては、担当プロデューサーが、取材場所がはっきり判らないように、編集の段階で、映像処理に配慮していると答えた)
21世紀の環境問題を考えると、今よりは悪くしないために、環境の維持に一人一人が貢献しなければならない時期に来ていると思う。人々の意識の転換を求める意味からも、身近なテーマでこうした番組をつくることは有意義だと思う。
 
 【堀川で泳ぎたい】
白鳥小学校のこども達の声や好奇心、観察眼などを巧みに利用しながらアピールがなされている。未来の堀川の絵で示された、理想郷としての川(遊べる、泳げる、水をかける)は、暗にヘドロを生み出した現代社会を鋭く批判している。
ヘドロなどの環境問題や、鯉を放流すると生態系がこわれるとか、のり養殖の漁民に与える影響など、堀川浄化にはいろいろな問題があるが、30分の枠の中で、よく内容がまとまっていたと思う。
堀川は、川という名前はついているが実際は運河であり、川べりがないということもあって、市民にとって、川のような親しみや接する場がなかった。きれいにした後どうするのか、市民とのかかわり方は課題として残ったままあると感じた。
10年間で、工場排水だとか下水道の整備を充実させることによって、少しづつきれいになってきたという解説があったが、行政や市民、企業の努力をもっと具体的に取り上げると、よく理解できたのではないか。
最近、高校生が堀川でゴミを拾っているというニュースが報じられたが、この番組と重ね合わせると、自然を大切にしようとか川をきれいにしようという気運が、だんだん醸成されて、この番組の社会的意味が、さらに増すのではないかという感じがした。
 
この他、二つの番組をとおして、環境という重大なテーマを大上段に振りかぶることなく、身近にある小さな事実からていねいに追いかけていて、説得力があった。という意見も出された。

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