◇ 『ターニングポイント』についての審議 |
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この番組は、10月22日に新番組としてスタートし、毎週金曜日の午後9時から放送している1時間番組。毎回、芸能やスポーツの分野で活躍する人達をスタジオに招き、人生の転機を紹介する番組です。
以下、各委員の意見。 |
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番組の企画としては、人生について考えるという大人の発想だが、表現方法は、若者的な言葉と映像でつくられており、そこにちょっとズレを感じる。こうしたテーマを伝えるのに、あまり教養的でもおもしろくないので、バラエティー的に処理しているのかなとは思う。 |
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魅力のあるおもしろい番組だとは思うが、番組全体としては、人生論的な、どう生きたのか、またどう生きるべきかといった、そんなおおげさなものを目指しているのではなくて、有名人や人気者に対する興味がむしろ中心になっているのではないか。 |
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司会の3人の他に、いろいろな人が出てきて誰が主役なのか判らない。若い人のアイドルを主人公にするのか、功なり名とげた人を取り上げるのか、対比させるのであれば、誰が主役なのかはっきりさせた方がいい。 |
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一流の人、成功した人を見ていても、見ている方からの感情移入はしにくい。視聴者と番組のコミュニケーションが取れていないのではないか。ターニングポイントは必ずしも、いい方向だけに行くとは限らないので、人生を踏み外した人も取り上げたらどうか。 |
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人生の転機があって今があるということで、やはり、成功して世間の評価も定まり、人生の教訓を得られる人を選べばいいと思う。例えば、ラモス瑠偉とか落合博満の場合はよく判るが、まだ評価の定まらない、危うげな人が出てきて、なぜこれがこの人の転機なのかよく判らない時がある。 |
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おもしろい話だと聞き入っているところに、画面の横に大きな文字が表示される。キーワードの確認というよりは、せっかくのめり込んでいるのに茶々を入れられたようで、意識が散漫になってしまう。人の話をを聞くのに形式ばった演出が必要なのだろうか。もっと素直に、静かに聞きたい。 |
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提供スポンサーが一社なのでCMが大変見やすい。CMにもひとつのストーリーがあって、見ていて抵抗がないし、なるほどと思わされる。番組と一体化していて、流れよく見ることが出来る。 |
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番組のタイトルをはじめ、ナビゲーター,インスピレーター,ドリーマーなど英語が氾濫している。単なるイメージで、若者にはやっているから使っているのだろうか。最近、カリスマなど本来の英語の意味とは違って使われていることも多く、もっと言葉を大事にして欲しい。 |
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ターニングポイントはいくつもあって、どの時からそうなったかは、簡単には言えない。それをドラマチックに構成するために、複雑な人生を単純化するとか、一面的にしてしまうといった印象が残り、ややこじつけのような気がする場合もかなりある。ターニングポイントといったタイトルにうまくあてはまらないケースが多いので人選が難しいと思う。 |
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浜崎あゆみ、落合博満、キャンディーストリッパーという組み合わせで出演した時があった。どうしてそういう組み合わせになったのか判らないが、そこから生まれた、新しいものがあったような気がした。浜崎あゆみも、いい刺激になったと話していたが、出演者自身が影響を受けたということで、見ている方も参加している気持ちになれて、楽しく見られた。
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