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放送内容

元中日ドラゴンズの選手、大豊泰昭(46歳)さん。豪快なバッティングとユーモア溢れるキャラクターで地元のファンを中心に愛され続けた選手です。
大豊さんは、台湾から王貞治さんに憧れて来日、1988年ドラフト2位で中日に入団。1994年にはホームラン王と打点王の2冠を獲得するなど輝かしい記録を残しました。
その大豊さんが去年3月、突然病魔に襲われました。病名は「急性白血病」。
あまりにも突然の入院。辛い闘病生活。大豊さんはその時の心情や病気の症状などを記録としてビデオやメモ帳に残していました。そこには、「なぜ病気になったのが俺なんだ」というやりきれない思いや娘・祐子さんへの手紙が書かれていました。
不安を抱えながらも、決して生きる希望を捨てなかった大豊さん。抗がん剤による厳しい治療を乗り越え、8月20日、無事に退院することができました。
今後は、闘病中の患者さんを訪問したり、悩みを抱える人たちに勇気を与えたりしたいと語る大豊さん。病気と闘った大豊さんの姿を追いました。
闘病中の大豊さん
闘病中大豊さんが 記録していたメモ (メモ帳とテレビカード)
スタッフのつぶやき
ディレクター:大島恵理子
私は中日ドラゴンズの「大豊」という選手を小学生の頃にテレビの野球中継などで見ていました。それから15年余りが経った去年の夏、その大豊さんが白血病で入院しているという事実を知り、大変驚きました。
はじめて取材で大豊さんにお会いした時、とても病気と闘っている人とは思えないほどの大きな体と、前向きで明るい大豊さんの姿にまたまた驚きました。
しかし、そんな大豊さんでも、昔は不治の病と言われた「白血病」という病名に「死」を思い浮かべ、“どうして自分が選ばれたのだろう…”と葛藤する日々があったといいます。
大豊さんが記録していたビデオやメモ帳には、そんな大豊さんの心の声や命の大切さを訴えるメッセージが残されていました。
現在、日本では数万人に1人が白血病になっているといいます。治る確率は昔より高くなってきているというものの、命を落とす人も少なくはありません。
今回、大豊さんが病気と闘う姿を見て、私自身も改めて健康という当たり前の幸せ、命の大切さを感じました。