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2004年11月22日 25時43分~26時38分放送
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ジョンさんの一番ちいさなパビリオン
~いま世界の森に耳を傾けて~ |
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ディレクター 川村真司
「生きた木の家」、「生きた木の家具」。 これらを万博のパビリオンに出展するという話をジョンさんから聞かされたのが、今年1月の出来事だった。きっかけは、昨年ジョンさんと別の番組作りで意気投合したことから始まっている。最初に話を聞いた時、申し訳ないがピンと来なかった。いま人類が自然とどのように向き合っていかなければならないのか、これは地球規模の大きな問題となっている。温暖化、ごみ問題、砂漠化等々、まるで人間が地球最大の害虫にでも成り果ててしまおうとしている。そんな中で、人間も含めた地球の自然を救う方法は、あらゆることが示されているものの、なかなか決定打にまでは至らない。もしかしたら、人間が産業革命以前の生活スタイルにもどすべきなのだろうか。
自然との関わりを啓蒙する動きがいろいろある中で、ジョンさんの特徴は、「木」と「ひと」の関わりに限定しているところだ。人間は、現代においても「木」を生活の中に取り入れている。ある意味で、動植物の中で普段身のまわりに花や動物といったものがなくても平気でいられるが、「木」においては、時に家具や住まいの材料となり、また心の癒しとなり、さらに生きる上での酸素を作り、山では命の水を生み出す必要不可欠なものといえる。つまり、人間が本来の「木」との付き合い方を省みて、「木」と新しい未来の関わり方を模索して行こうというのが、ジョンさんの考えではないかと考える。
常にそれぞれの時代の最先端技術と、それらの未来を指し示してきた歴代の万博。その万博が、「環境」をテーマに強く押し出した今回の博覧会で、彼の手作りに近いパビリオンは、もしかしたら、「愛・地球博」の根幹を成して行くことになるのかも知れない。ジョンさんの小さなパビリオンが成功するか否かは、今回の万博で大きな意味をもってくるのではないだろうか。
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