2005年11月27日 25時00分~25時55分放送
 
それぞれの責任
~原爆と物理学者の戦後~
 
 
沢田教授
 

 ハンス・べーテ、フィリップ・モリソン、ルース・アダムス、ジョセフ・ロートブラット。彼らは今年亡くなったマンハッタン計画の科学者たち、しかもそろって戦後「核兵器開発」に反対の姿勢を表明した。なかでもロートブラットは原爆を開発した科学者でありながら戦後「ノーベル平和賞」を受賞した。

そして被爆経験を持つ沢田昭一。名古屋大学名誉教授。広島で被爆した沢田氏の専門は素粒子物理。「僕はひょっとすると日本で、いや世界で唯一の被爆体験のある物理学者かもしれないね」と静かに笑う。被爆者訴訟には証人として、団長として訴訟に関わる。沢田はロートブラットの著書の翻訳者としても知られる。なぜ被爆者が最も憎むマンハッタン計画に関わったロートブラットの本を選んだのか?被爆体験を持つ沢田と原爆開発に関わったロートブラット。この2人は戦後のどの時点でお互いを認め合ったのか?彼らの生き方と長年の交友はどのように築かれたのか?

番組では原爆にかかわった物理学者の戦後を通して「原爆」「科学者」「心の傷」「生き方」をキーワードに「戦後60年」を考える。

 
 
ロートブラット ベーテ夫人
 
スタッフのつぶやき