2006年11月22日(水) 深夜1時45分~2時40分放送
 
平成18年度 芸術祭参加作品
砕かれた遺骨
~ 朝鮮半島出身者の遺骨問題を追って ~
 
スタッフのつぶやき
 
ディレクター 岩本真紀

 名古屋市昭和区の八事霊園。その一角に、引き取り手のない遺骨を安置する納骨堂「東山霊安殿」はある。現在2800体ほどの遺骨が安置されている。そのうち朝鮮半島出身者と思われるものがおよそ160体。人口比から見ればかなり多い。何故彼らが日本に来て、そして引き取り手も無く無縁仏となったのか?望郷、無念、寂寥…様々な思いを抱いて亡くなったことだろう。この遺骨を遺族へ、故郷へ返したいと活動する在日コリアンや日本人がいる。遺骨のたどった人生を知ることが、日本と朝鮮半島、日本人と在日がより深く理解しあうきっかけになる、そのための遺骨返還運動である。北朝鮮のミサイル発射や核実験、竹島、そして二つの在日団体の和解と白紙撤回など様々な問題が起こってもその歩みが止まることはなかった。自身がこれからも日本で生きていくために、遺骨に「故郷の青くて高い空の下で眠って欲しい」そんな在日コリアンの思いが少しでも伝わればと思う。
 
 
放送内容について