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2009年12月3日(木) 午前10時51分~11時45分放送 |
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かえなきゃ、かわらない。 |
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ディレクター 池田林太郎
みなさん、政治家に対してどんなイメージをお持ちですか?普段は威張っているくせに選挙のときだけ頭を下げる?黒塗りの車で送り迎え?政治とお金の問題?いろいろあると思いますが、テレビなどで報道される政治家のイメージは、ネガティブなものが多いのではないでしょうか。
その多くは自民党の古いタイプの大物政治家たちによって作られたものだと思います。政権交代は、そうした政治家の悪いイメージも変えてくれるかもしれません。
本編の主人公である民主党の柴橋正直衆院議員は、代議士という重々しいイメージとはかけ離れた、「普通の感覚」を持った30歳の青年です。
密着取材を続ける中で何度も、彼が「普通の感覚」を失わないように努力している姿を見ました。彼は議員パスがあるにもかかわらず、新幹線のグリーン車には乗らず一般の指定席をとりました。
さらに「お金がもったいない」と言って、タクシーに乗らず地下鉄やバスで移動していました。政治にお金がかかるというのは、新人議員にとっても同じことで、少しでも節約しようとしていました。
「庶民性」を過剰にアピールするのが、必ずしも良い政治家だとは思いませんが、彼は可能な範囲で普通の生活を続けようと努力しているのだと思います。国会議員という地位に決しておごらないようにと自らを戒めているのかもしれません。
今回、民主党は143人の新人議員が当選しました。30歳の柴橋議員は、その中でも5番目に若い議員です。当然、若ければよいというものではありませんが、30代~40代という若い世代や女性の国会議員が増えたことは、働き盛りで税金をたくさん納めている世代、子育て世代などの意見が政治に反映されるようになるという期待感を持たせてくれます。
問題は、民主党政権が、そうした国民の期待に応えることができるかどうかです。一方で国民も政治家に任せきりではいけないでしょう。かつての小泉劇場に対するような関心ではなく、政治に対する健全な関心を持つことが大事なのではないでしょうか。そして私たちメディアも、それに応える報道をしなければならないと思います。青年代議士誕生の瞬間を取材しながら、そんなことを考えました。
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