ディレクター高木豪将
三重県尾鷲市の宮之上小学校を訪れたのは、Jアラート(全国瞬時警報システム)の避難訓練の取材が最初でした。
去年7月に放送された「メ~テレ50周年特別番組、超巨大自然災害から命を守れ」で尾鷲市の津波防災の取り組みを紹介するためです。
取材当日は、土砂降りの雨、計画されていた高台まで走って逃げる避難訓練は校舎内の安全な場所へ避難することに変更されました。
100人以上の子どもが高台まで走っていく姿を撮影する予定だったのですができませんでした。
予定が狂ってしまったところに、挨拶をしたのが、この学校で防災を担当している中村佳栄(かえ)先生でした。
訓練の後に行われた1年生の授業参観を取材して驚きました。
地震、津波から身を守る方法を歌にしていたからでした。
聴いた瞬間、わかりやすい。
頭の中に残って自然と口ずさんでしまう〝すばらしい歌〟でした。
また、中村先生は子どもの命を守ることに一生懸命でした。
この先生の取り組みを紹介したい。
それから、10カ月、片道3時間かかる取材地、尾鷲市まで、幾度と無く通うことになりました。
行く度に伺える子どもの成長から、「来たる地震、津波から命を守ることができる」という確信に。
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