各界の達人に教えを請う!目からウロコ、聞いて納得のウラ技や意外と知らない基本を達人から学びます。
達人直伝「年末年始に気をつけたい病気」
森田 豊先生
今回の達人は、医師・医療ジャーナリストの森田豊先生。
年末年始に気をつけたい病気対策をスタジオで解説いただきました。
「風邪」と「インフルエンザ」の予防法
風邪の原因の約9割は、約200種類あるウイルスによるもの。
種類が多い上に数日で治ることもあり特効薬が作られないのが現状です。
またウイルスは気温が15度以下、湿度が40%以下になると活動が活発になるので、加湿器などで、湿度を50%以上にすことも予防法になるそうです。
<風邪・インフルエンザの新常識>
近年、分かってきた風邪の予防に関する新常識を解説
(1)風邪を引いてから「ビタミンC」は効果ナシ
ビタミンCの摂取により、風邪の症状が良くなるという事実は現在確認できていないそうです。
ただ予防に関しては多少効果があると報告されています。
(2)「点滴」を打っても風邪は治らない
実は点滴で身体が楽になるのは、手厚い医療を受けたという心理的影響が大きいそうで、スポーツドリンクを飲めるなら、点滴と効果は変わらなそうです。
(3)インフルエンザ予防に「うがい」は効果ナシ
インフルエンザウイルスは喉などに付着すると、20分程度で体に取り込まれるそうです
20分ごとにうがいするのは難しいので、予防効果はないと考えられているんです。
うがいよりも緑茶をこまめに飲み胃にウイルスを流し込むのがオススメなんだそうです。
これらをふまえ最も風邪予防に効果があるというのが「抵抗力」を高めること。
方法としては「良質な睡眠」と「バランスの良い食事」が大切だということでした。
命の危険もある 心筋梗塞の予防法
1月、12月をピークに冬に発症率が高くなる心筋梗塞。
症状は 15~30分以上続く胸の真ん中の痛み。
ただし高齢者では症状が乏しい場合もあるので注意が必要。
また胸の痛み以外にも、左肩から左手の痛み、あごや歯の痛み、冷や汗など、普通とは違う症状がある場合は要注意だそうです。
どんな人が心筋梗塞に注意しなければいけないのか。
まずは「肥満」「喫煙」「運動不足」の方。
さらに「家族に心筋梗塞の患者がいる方」「夜勤のあるシフト制勤務の方」
「せっかち・早口・早食いの方」「デキの悪い上司のいる方」
も注意が必要だそうです。
そんな心筋梗塞の引き金となるのが「ヒートショック」と「脱水」
ヒートショックは、急な温度変化による血圧の変化が原因。
例えばお風呂だと、脱衣所に暖房を設置する、一番風呂を避ける、など急激な温度差に気をつけることが重要です。
お風呂以外でも「トイレ」や「ゴミ出し」でもヒートショックが起こることもあるので温度差ができないよう注意しましょう。
また血液がドロドロになりつまりやすくなる「脱水」にも注意が必要。
「忘年会・新年会」などでお酒を飲むときは意識して水分をとることが大切。
そして「こたつ」でも汗をかいて脱水状態になっていることがあるので、注意が必要。
特に「こたつ」で寝ると水分補給ができなくなるので気をつけるべきということでした。
※掲載している情報は放送時のものです。