2017年8月6日放送
メ~テレ制作アニメ『ヘボット』は、新番組放送のため9月で終了予定です。また、『宇宙戦隊キュウレンジャー』、『仮面ライダーシリーズ』の放送時間も変更になります。
第586回メ~テレ放送番組審議会(7月11日開催)では、メ~テレ開局55周年記念番組『メイキンクエスト』(6月22日火曜、深夜0時55分放送)について審議しました。
放送人権委員会は7月4日、フジテレビの「都知事関連報道に対する申し立て」事案で、「要望あり」との見解を第65号委員会決定として公表しました。
対象となった番組は、フジテレビが2016年5月22日に放送した『Mr.サンデー』です。番組では、当時の東京都知事、舛添要一氏の政治資金流用疑惑を取り上げ、舛添氏の政治団体から夫人の雅美氏が代表取締役を務める会社、舛添政治経済研究所に事務所家賃が支払われていた問題を伝えました。その中で放送2日前の早朝に取材クルーを舛添氏の自宅・事務所前に派遣し、雅美氏が「いくらなんでも失礼です」と発言した模様等を放送しました。
この放送について、雅美氏と未成年の長男、長女が番組での謝罪などを求める申立書を委員会に提出。2人の子どもは家を出て登校する際に1メートルくらいの至近距離から執拗に撮影されたと肖像権侵害を訴え雅美氏はこうした撮影行為に抗議して「いくらなんでも失礼です」と発言したのに、家賃に対する質問に答えたかのように、都合よく編集して放送され視聴者を欺くものだったとしています。
委員会は、審理の結果、子どもに対する肖像権侵害は認められないと判断。また、雅美氏による抗議の放送場面は名誉毀損を問題とせず、放送倫理上の問題として検討するのが妥当であるとし、その検討結果として、映像の順序を入れ替えたり、途中の一部をカットしたといった事情はないこと等に照らすならば、放送倫理上の問題があるとまでは言えないが、この場面の放送については視聴者に誤解を生じさせないための工夫の余地があったと考えられるとしています。
また、取材方法については、公共性・公益性の高い問題である以上、まずは取材依頼をするべきであったし、取材の際に被取材者の言葉に正面から対応しなかったのは妥当ではなかったとしています。委員会は、フジテレビに対し、本決定の趣旨を真摯に受け止め指摘された点に留意し、今後の番組制作に活かすよう要望しました。なお、本決定には、雅美氏による抗議を放送した部分につき、結論を異にする少数意見が付記されています。
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