2020年11月1日放送
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第617回メ~テレ放送番組審議会(10月13日開催)では、『池上彰と考える!巨大自然災害から命を守れ(8月30日放送)』について審議しました。
放送人権委員会は10月14日、「大縄跳び禁止報道に対する申立て」について、人権侵害や放送倫理上の問題はなかったとする見解を発表しました。
この事案は、フジテレビが2019年8月に放送した『とくダネ!』の内容について、インタビューに答えた周辺住民の1人が「誘導尋問を受け発言を捏造された」などとする申立てをおこなっていたものです。申立人の主張では、「本を読んでいたり、集中して何かをやる日には、ちょっとうるさいと思う」などと答える場面が17秒間にわたり放送されたが、散歩中に、突然、見知らぬ女性に声を掛けられ、放送局名や番組名、取材の趣旨などの説明がないまま、大縄跳びの騒音問題についてインタビューを受けたとしています。
さらに、近所の受験塾の生徒が大縄跳びをしながら歴史上の人物名などを暗唱しているところは「一度も目撃したことがなく、理解に苦しむ内容」なのに「誘導尋問」され、あたかも迷惑しているかのような発言を「捏造」された。「懇意にしている学習塾の批判にもつながり、非常に憤慨している」として、フジテレビに「捏造に対する謝罪と意見の撤回」を求めました。
これに対しフジテレビは、取材したディレクターは2度にわたり「フジテレビ、とくダネ!です」と伝えた。「大縄跳びを禁止するという看板について取材しているのですが」などと断ってからインタビューと撮影を始めた。申立人が拒むような姿勢を見せずに応じたことから、顔出しでの撮影や放送を承諾していたと考えた、などと反論しました。
委員会は、提出された書面とヒアリングなどをもとに検討した結果、撮影や放送に申立人の承諾がなかったとまではいえず、本意でない答えを強いる「誘導尋問」や「捏造」があったと断定することもできないとして、申立人の肖像権など人権を不当に侵害したと判断することはできない。また、取材交渉を含めたインタビューの手法と編集方法についても、倫理上の問題があったと判断することはできない、と結論づけました。
そのうえで委員会は、「街頭インタビューで取材を受ける人の多くは、マス・メディアの取材や報道に不慣れであるため、誤解やトラブルを招かないよう、取材者は放送局名や番組名、質問の趣旨などを可能な範囲で説明し、映像の使用についても本人の考えをはっきり確認しておくことが望ましい」という意見を付け加えました。
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