2021年10月3日放送
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第627回メ~テレ放送番組審議会では、テレビ朝日系列24社の放送番組審議会の代表者で審議する全国番審の共通議題「“ジェンダー平等のためにテレビのできること”」について審議しました。
青少年委員会は第237回委員会(8月24日開催)で、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」を審議対象とすることを決めました。審議の対象とするのは、個別の番組ではなく、東京に拠点をおくキー局等で制作、放送された「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」というテーマ自体についてです。
BPOはこれまで、青少年委員会から2000年に「バラエティー系番組に対する見解」、2007年に「出演者の心身に加えられる暴力に関する見解」、放送倫理検証委員会から2009年に「最近のテレビ・バラエティーに関する意見」が発信されています。それでも、出演者に痛みを伴う行為を仕掛け、それを皆で笑うような、苦痛を笑いのネタにする番組について、視聴者やBPOの中高生モニターから「不快に思う」、「いじめを助長する」などの意見が、継続的に寄せられてきていること等を踏まえ、改めてこのテーマの審議入りを決めたものです。
視聴者意見が寄せられた複数の番組を視聴した委員からは、「人が痛みを感じている、それもリアリティーがあるような形で痛みを感じているのを皆で見ながら笑うということが、子どもの内面や子どもの社会にどういう影響を与えるのかを検討する必要がある」「安全性の面では、それなりにマイルドになってきているところがあると思うが、年齢の低い子どもに与える影響や気をつけなければいけないポイントについては、外部の専門家の意見も参考にして番組制作に反映させるべきだ」などの意見が出されました。このテーマについては、次回委員会から実質審議が始められます。
人権委員会は第296回委員会で、NHK宮崎放送局がローカルニュースで伝えた「放火殺人事件報道に対する申立て事案」について、申立人・被申立人双方からのヒアリングを実施しました。
この事案は、去年11月、NHK宮崎放送局が、男性2人が死亡した宮崎市内の民家火災の続報を放送した際、「死亡した2人の間に何らかの金銭トラブルがあったことが原因と見られる」と伝えたものです。被害者の弟は、「何らかの金銭的なトラブルがあった」との報道は、「兄にも原因の一端があったのではないか」という印象を抱かせるもので、被害者である兄の尊厳を傷つけたとして申立てを行いました。
今回のヒアリングでは、「金銭的なトラブル」という表現を中心に、両者から意見の聞き取りを行い、決定の方向性について意見交換が実施されました。次回の委員会では、決定の草案をもとに審理が続けられる見込みです。
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