2023年11月5日放送
ご指摘ありがとうございます。「国産小麦」ではなく、正しくは「国産そば粉」でした。放送翌日の番組内で訂正いたしました。
少年院について、行政用語は「入院」「出院」となっていますが、「入院」「出院」は治療を行う医療機関を連想させるため、矯正教育を行う施設という点をわかりやすく示すために「入所」「出所」としました。ご意見、ありがとうございました。
第648回放送番組審議会(10月10日開催)では、メ~テレドキュメント『ふぞろいステップ~黄柳野高校ダンス部の400日~』(8月29日放送)について審議しました。
放送倫理検証委員会は第188回委員会(10月13日開催)で、取材協力者の身元を隠す措置が不十分で、取材源の秘匿が損なわれたとされるTBSテレビ『news 23』について審議しました。身元を隠す措置をどこまで対応する必要があるのかについて、委員からは「意見書でルールを示す必要があるのでは」という意見が出された一方、「放送局の自主・自律を侵さないよう、委員会として基準を示すことには謙抑的であるべき」という意見もあがり、次回以降、審議が続けられることになりました。
『news 23』は2023年1月の放送で、農業協同組合(JA)で職員が共済販売の過大なノルマを課され、職員やその家族が不必要な契約を結ぶ自爆営業が横行していると報じました。その中で、取材に協力した複数のJA職員のインタビューについて、身元を隠す映像や音声の加工が不十分だったことから、職場に居づらくなり退職に追い込まれるなど、さまざまな影響が出ました。委員会は、報道の取材源の秘匿という原則が損なわれ、放送倫理違反の疑いがあるとして、8月の委員会から審議していて、10月の委員会では、担当委員から意見書の原案についての報告がありました。
委員からは「身元を隠す措置についてどこまで対応する必要があるのか、この意見書でルールを示す必要があるのではないか」、「取材相手との対話などの事実関係によって放送倫理違反が左右される可能性はないのか」などの意見が出されました。一方で、「放送局の自主・自律を侵さないように、委員会として明確な基準を示すことには謙抑的であるべきだ」といった意見や「身元を隠す措置がもっと良くできたはずなのに、できなかった点を丁寧に挙げることで、放送現場の人が自ら法則を読み取って活かせるような意見書にすべきだ」といった意見も出されました。
今回あがったさまざまな意見を踏まえ、委員会では意見書の修正案を作成のうえ、次回委員会で審議を続けることにしました。
青少年委員会は第260回委員会(9月26日開催)で、芸能事務所創立者の性加害問題に関連して、専門家特別チームからマスメディアの沈黙と指摘された問題について、委員による意見交換が行われました。芸能事務所の創立者が、所属する多数の未成年のタレントに性加害を繰り返していたことが、事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」の調査結果で明らかになり、その際、放送局がこの件をほとんど報道してこなかったことをマスメディアの沈黙と指摘しました。
この問題について、青少年委員会の委員から「マスメディアの沈黙と指摘されていることは、放送局の大きな危機ではないか」「経緯を検証して、きちんと乗り越えないと、放送局の信頼がなくなってしまう。BPOとしても何ができるのかを考えたい」という意見が出されました。別の委員からは「放送業界はいま、加害者である事務所創立者が健在のうちは不問に付しながら、その事務所のタレントを起用しつづけてきた姿勢が問題にされている。まさに放送倫理や人権の問題だと思う」という意見がありました。
また、「たとえば国連の『子どもの権利とビジネス原則』についての勉強会を開いたらどうか。今回のような問題が二度と起きないようにするために放送局はどうすべきなのか議論していきたい」と提案する意見や、「視聴者である青少年にとってみると、タレントに罪はないと信じているのに、その人がテレビから消えてしまう。推し活やファン・カルチャーが発展しているなかで、青少年の人たちにとって大きなショックだ。それに対する何の説明もないし、大人の事情でそうなったとしか言われない」とテレビ局の対応を懸念する意見もありました。青少年委員会では、この性加害問題について引き続き議論していくことにしています。
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