2024年1月7日放送
ご指摘のとおり、正しくは「国鉄中央西線(さいせん)」でした。ご指摘、ありがとうございました。
ご感想ありがとうございます。引き続き、有益な情報をお伝えするよう努めてまいります。
放送倫理検証委員会は、NHKの新型コロナウイルスのワクチン接種報道をめぐり、事実を正確に伝えるというニュース・報道番組の基本を逸脱していたとして、放送倫理違反があったと判断する委員会決定を、12月5日に公表しました。
NHK『ニュースウオッチ9』は2023年5月、「新型コロナ5類移行から1週間・戻りつつある日常 それぞれの思い」という、約1分のVTRを放送しました。3人の遺族のインタビューが含まれていて、「父を亡くした」などのテロップがつけられ、3人は家族が新型コロナに感染して亡くなった遺族と受け取られる伝え方でした。しかし実際には、3人はワクチン接種後に亡くなった人の遺族で、NHKは翌日に番組内で謝罪しました。
委員会決定では、VTR制作担当者と直属の上司は、「コロナウイルスに感染して亡くなった人と、ワクチン接種後に亡くなった人を、広い意味で、コロナ禍で亡くなった人にかわりない」という不適切な認識をして放送に臨んだ、と事実認定しました。また制作担当者は、ワクチンの問題を放送では扱わないという自分の考えを、取材相手である遺族に対してはっきり説明することなく、取材者としての基本を実践していなかったと指摘しました。
さらにコロナの問題を扱うため、多くのスタッフが放送前の試写に参加していて、インタビューの不適切な使い方に気づくチャンスがあったにもかかわらず、本来なされるべき確認がないまま放送に至ったと、チェック機能が働かなかったことを問題視しました。
これらを踏まえ、委員会決定では、問題は事実を誤って伝えたというだけにとどまらず、「人の死」という人間の尊厳にも関わる情報を扱う放送が、取材・制作に関わった者たちの取材の基本をおろそかにした行為やチェック機能の不備が重なったことにより、視聴者の信頼を裏切り、遺族の心情を大きく傷つける結果を招いたとして、放送倫理違反があったと判断しました。NHKは「遺族の心情を大きく傷つける結果を招いたという指摘を真摯に受け止める」とコメントしたうえで、再発防止に努めるとしています。
BPOは大日向雅美理事長の名義で「芸能事務所における性加害問題について」とする声明を、12月4日に発表しました。理事長名の声明が発表されるのは異例のことです。声明の主な内容をご紹介します。
芸能事務所における性加害の問題につきましては、社会的関心は言うまでもなく非常に高く、BPOにも視聴者からの意見が数多く寄せられています。BPOの各委員会が速やかに審議入りをして、放送局を諫めるべく動きをとることを期待する声も多数いただいております。3つの委員会の委員は、それぞれに当初から関心を寄せ、各委員会の中でも放送番組とのかかわりをめぐり議論を重ねております。他方、各放送局は本問題について検証番組を放送し、あるいは番組審議会において議論を行っています。
本問題は、特定の芸能事務所のことにとどまらず、それを取り巻くさまざまな媒体、さらには社会を構成する私たちが、一人ひとりの自由と人権をいかに守り、尊重することができるのか、換言すれば成熟した市民社会のあり方につながる問題でもあります。こうした観点から放送局は、本問題の精査と反省を通して、自らの果たす使命をさらに認識し、今後も起こりうる諸問題に対しても真摯に検証し、改善を行うことが求められます。
視聴者と放送局を繋ぐ第三者機関の役割をもつBPOは、各放送局の今後の取り組みをたゆまず注視してまいります。そして放送がこれからも視聴者の信頼の上に公共的な役割を果たしていくため、適時、さまざまな形で放送局と議論する場を設けて、意見をたたかわせていきたいと考えております。
青少年委員会では、中学生・高校生の番組モニターを募集しています。モニターには、バラエティ・ニュース報道・ドラマなど様々なジャンルの番組をテーマに、毎月1回、意見や感想のリポートを提出してもらいます。
謝礼として、毎月、図書カード1,000円分が送られます。任期は2024年4月から2025年3月までの1年で、任期中、中学1年生から高校3年生までの方が対象です。応募〆切は1月24日です。応募方法など詳しくは、BPO公式サイトをご覧ください。
メ~テレでは皆様からのご意見やご感想を真摯に受け止め、今後のよりよい番組作りにいかしてまいります。番組に対するご意見は
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