2024年4月7日放送
ご指摘の通り「湘南市」ではなく「平塚市」の誤りでした。今後は、チェック体制をさらに強化し、再発防止に努めてまいります。
ご意見ありがとうございます。少年問題を扱う際は、個人の特定に繋がらないよう具体的な事例にはあえて踏み込まないようにしました。また、発達障害が非行の原因と直結しないよう抑制的な表現にした部分もあります。
第652回放送番組審議会(3月12日開催)では、『スターの地元を笑いで深掘り!ふるさと漫才2024』(2月18日放送)について審議しました。
旧ジャニーズ事務所の性加害問題など「放送と人権」をテーマにしたBPO特別シンポジウムが、3人の有識者を招いて、3月22日に開催されました。東京大学大学院の田中東子教授は、「テレビ局などメディアが沈黙したことで、視聴者は誤った認識を刷り込まれてしまった」「一部のファンに、性加害が起きたことを認めない状況がうまれたのは、メディアに原因がある」と指摘しました。その上で、「テレビ業界は人権やジェンダーの知識をアップロードする必要がある」「テレビ局で働く人たちは、組織に従順なサラリーマンであってはいけない」「テレビ局には人権を語る資格はないかもしれないが、語る責任がある」と提言しました。
また、フリージャーナリストの鎌田靖氏は、旧ジャニーズ事務所が週刊文春を提訴した当時、NHKの司法記者クラブキャップを務めていたとして「提訴の時も一審判決の時も、ニュースバリューがないと考え原稿を書かなかった」「もし原稿を書いていれば、その後の被害が若干でも抑えられたかもしれない」「忸怩たる思いがある」と語りました。そして「炭鉱のカナリヤの役割を果たすのは、ジャーナリストだ」「ジャーナリストは世の中の常識を疑い、注意喚起をしていかなければいけない」と述べました。
一方、桜美林大学の西山守准教授は、「旧ジャニーズ問題は芸能スキャンダルではない。児童虐待という深刻な人権侵害で、企業のトップが起こした不祥事だ」「芸能界や政治家などを特別視していたのかもしれないが、メディアは気づかないといけなかった」と批判しました。さらに、旧ジャニーズ問題以降、企業の多くは「事態の推移を見守る」という対応ではなく、「説明責任を果たさない企業とは取引できないという方針に変わってきている」と解説しました。
司会をつとめた小西美穂関西学院大学特別客員教授は、「人権は声をあげ続けていかないと、消えていってしまうものだ」と語り、参加者に向け、シンポジウムでの議論を持ち帰り、それぞれの職場で話し合うよう呼びかけました。
名古屋テレビ放送は放送基準を改正し、「番組出演者保護に関する条文」を新設しました。
新しい放送基準は2024年4月1日に施行されました。条文は、第56条「放送内容によっては、SNS等において出演者に対する想定外の誹謗中傷等を誘引することがあり得ることに留意する。また、出演者の精神的な健康状態にも配慮する」という内容です。「誹謗中傷等を誘引」としたのは、誹謗中傷以外の例として、人格攻撃や名誉毀損、個人情報の暴露などが考えられるためです。
今回の条文新設は、民放キー局が制作・放送したリアリティショー番組の出演者が、SNS上で誹謗中傷を受けた後に亡くなった事案で、BPO放送人権委員会から「出演者の精神的な健康状態に対する配慮に欠けていた」と指摘されたことが契機となりました。この指摘を受け、日本民間放送連盟は、放送基準として「番組出演者保護に関する条文」を定めるとともに、条文とは別に「番組出演者への誹謗中傷に関する留意事項」を策定しました。
民放連の「留意事項」を参考にして、名古屋テレビ放送では、誹謗中傷された場合に出演者が相談できる番組ごとの担当者を決めておくこと、問題が起きたときに相談できる社外の専門家をあらかじめ想定しておくことなど、具体的な対応策をまとめました。尚、今回の放送基準改正は、2023年11月に開催した番組審議会に諮問のうえ、「改正は妥当である」との答申を受けています。
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