2024年5月5日放送
番組内では「大学院の新入生歓迎会」のテロップとともにインタビューを紹介しました。ご意見ありがとうございました。
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放送人権委員会は第326回委員会(4月16日開催)で、「市役所の元課長が現職時代に繰り返し不正行為をはたらいていた」と伝えたサンテレビの調査報道に対して、「報道内容は虚偽で名誉を棄損された」と主張する元課長の申立てを受け、審理入りを決めました。
申立ての対象となったのは、兵庫県と大阪府を放送エリアとするサンテレビが2023年9月に放送した夕方のニュース番組『キャッチ+』です。番組では、兵庫県洲本市がふるさと納税のPR事業として出店したアンテナショップで、元店長や元店員たちの内部告発をもとに、元課長が代金を支払わずに弁当や菓子、果物など店の商品を飲食していたことや、売れ残った高級和牛が元課長の指示で家族や知人に送られていたことなどを伝えました。
元課長は、事実関係を否定したうえでサンテレビに謝罪を求め、委員会に対して「虚偽の報道で名誉を棄損された」と申立てました。一方、サンテレビは、「元課長は取材に対し、すべてを否定したが、発言に具体的根拠はなく、元店長らの証言や伝票のコピーなどの物証からみて、放送内容は真実であり、少なくとも真実であると信じるに足る相当の理由がある」としています。また、「地方自治体の管理職の地位にある公務員が、公金が投入されたアンテナショップで行った不正行為を放送したもので、公共性があり、公益を図る目的で放送した」と主張しています。
委員会では、苦情の取り扱い基準に照らして、今回の申立ては要件を満たしていると判断のうえ、審理入りを決めました。実質的な審理は、次回以降の委員会で行われます。
放送倫理証委員会は第194回委員会(4月12日開催)で、調査報道で放送倫理違反との委員会決定を受けたTBSテレビから、再発防止などを含む対応報告書の提出を受け、報告を了承しました。
この事案は、匿名を条件にインタビュー取材を受けた内部告発者が、映像の加工などが不十分な放送内容により職場で身元がばれたとされ、委員会は2024年1月、取材源の秘匿という原則が損なわれ、放送倫理違反があったと判断しました。
報告書によりますと、TBSテレビでは「再発防止ミーティング」で報道局の約180人と意見交換を行った他、ニュースを扱うディレクターやAD、制作会社のスタッフなどを対象にした「報道基礎講座」に延べ約600人が参加したということです。中堅の記者やデスク向けには、取材や出稿を指揮する立場で必要なことは何かを学ぶ研修を実施する計画も示されています。
また今回の事案で取材源の秘匿が守られなかったことを受け、「TBS報道倫理ガイドライン」の内容を改訂しました。具体的には、取材源の秘匿が必要な取材では、撮影開始前に取材協力者と面会して、目的やリスクなどを丁寧に説明し信頼関係を構築すること。取材対象者の置かれた立場など詳しい情報を収集して、どのような措置を講ずれば取材源の秘匿を守りぬくことができるのか、テレビ局の責任で慎重に判断すること。放送後に周辺でどのような反応があったのか、取材対象者から聞き取りを行うこと、などが記載されました。
そのうえで、この事案は「TBSテレビのみならず報道機関全体の信頼性にも影響を与えるもので、取材源を守り抜くために再発防止に徹底的に取り組む」としています。
委員からは「改訂されたガイドラインは具体性に富み充実した内容だ」、「オープンでフランクな意見交換がなされている雰囲気が伝わってくる」といった意見の他、「社会に問題提起する報道を一層進めていくと結ばれている点など、意見書で伝えようとしたことを受け止めた内容だ」といった意見が出され、報告を了承して公表することにしました。
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