4割以上が“ヒートショック予備軍” 若い人の油断は禁物 ポイントは浴室などの温度を暖める
2023年11月29日 07:40
冬場の”温度差”に要注意です。気温が下がってきたこの時期。リラックスタイムのはずのお風呂の時間が、命にかかわることもあるといいます。高齢者だけでなく、若い人も注意が必要です。
先日、名古屋のガス機器メーカー「リンナイ」は、ヒートショックに関する、意識調査の結果を公表しました。
調査は、全国の20代から60代の男女2350人に行われました。
Q.冬の時期、自宅で冷えが気になる場所は
この質問に対して最も多かったのが、「脱衣所・洗面室」で、半数以上が冷えを気にすると回答しました。
続いて、「トイレ」、「浴室」、「廊下」の順でした。
さらに、調査では「お風呂に入ったらすぐに湯船につかる」や「あつあつの湯船につかる」、「サウナに行ったら水風呂に入る」など9つの質問をし、3つ以上当てはまる人をヒートショック予備軍としています。
調査対象者へのテストでは、半数近い41%の人が、ヒートショック予備軍と判定されました。
東京都市大学 教授 早坂信哉医師
若い人の油断は禁物
「高齢者じゃなくても生活習慣病を放置している方、高血圧とか糖尿病、コレステロールが高い方。肥満の方とか喫煙者も動脈硬化が進むリスクが高く、ヒートショックのリスクが高いと言えると思います」(東京都市大学 教授 早坂信哉医師)
入浴に関する医学的研究を続け、「お風呂ドクター」と呼ばれている早坂信哉医師は、若い人も油断をしてはいけないと言います。
「特に若い方は広い意味でのヒートショックになると思うが、血圧が下がり過ぎてしまって、ひどい立ちくらみを起こして、転倒するということが時々ある」(東京都市大学 教授 早坂信哉医師)
水風呂に飛び込むとヒートショックを起こす可能性が
サウナにもヒートショックのリスク
さらに、ここ数年注目のサウナにもヒートショックのリスクを指摘します。
「サウナでも気をつけてほしい点がある。サウナを出たあとの水風呂。かなり温度差があるので、いきなり水風呂に飛び込むとヒートショックを起こす可能性がある。少なくとも手足から十分に水をかけて、体に水の温度を慣らしてから入ってほしいと思います」(東京都市大学 教授 早坂信哉医師)
浴室に入る前にシャワーをかけ流し
ポイントは脱衣所や浴室の温度を暖めること
ヒートショック対策としては、脱衣所や浴室の温度を暖めることがポイントになります。
「脱衣所は小さな暖房器具などを置くことも大事ですし、浴室は例えば湯船にフタをせずにお湯を張るとか、浴室に入る前にシャワーをかけ流し、1~2分で結構なので、少し熱めのシャワーをかけ流して湯気を立てると少し暖まる」(東京都市大学 教授 早坂信哉医師)
短い時間に使うので、速暖性も重要
ヒートショック対策に有効な家電
名古屋市内の家電量販店でヒートショック対策に有効な家電をプロに聞いてみました。
「脱衣所をすぐに暖められるようなものがおすすめ。脱衣所はそんなに広くないのが一般的なので場所をとらないようなもの」(エディオンメッツ大曽根店 小澤淳さん)
どんな商品があるのでしょうか――
「電源を入れると約5秒で温風が出てくるのですぐ暖めてくれます。脱衣所で使われる時間はどうしても短い。短い時間に使うので、速暖性も非常に重要。すぐ温風が出てすぐ暖めてくれます」(エディオンメッツ大曽根店 小澤淳さん)
温度センサーがついた暖房も
「ちょい足し」することでヒートショック対策
暖房器具の電気代が気になる人には――
「人感センサーが入っているので、人がいなくなった瞬間に暖房がなくなるので省エネ。もう1つの温度センサーは、暖まりすぎた時に運転を抑える機能がある。省エネと暖まりすぎ防止に一役買っています」(エディオンメッツ大曽根店 小澤淳さん)
気温差の激しい場所に暖房器具を「ちょい足し」することでヒートショック対策にもなるようです。
(11月28日 15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)