パリオリンピック・パラリンピックへ…金メダル候補が語る特別な思い 車いすテニス小田&レスリング藤波
2023年12月21日 17:41
来年に迫るパリオリンピック・パラリンピック。金メダル有力候補の東海地方出身の2人のオリンピック・パラリンピックへの特別な思いを聞きました。
パリパラリンピックへの思いを語る小田選手
愛知県一宮市出身でプロ車いすテニスプレーヤー小田凱人選手(17)は今年6月、全仏オープンで4大大会史上最年少優勝の快挙。
念願の世界ランキング1位に輝くと、続くウィンブルドンも制覇し4大大会連続優勝を成し遂げました。
「小田選手にとってどんな1年でしたか?」(濱田隼アナウンサー)
「成長したし、夢もかなったし、すばらしい1年でした。」(小田凱人選手)
小田選手は8月の優勝報告会見でメンタルの部分で成長したと話しています。
「メンタル面では前半よりも後半が安定して、(去年まで)作戦を立てたりして戦っていたけど、そうじゃなくて『自分の強みを出していく』という考え方に変えてから勝てるようになってきたかなと思う」(小田選手 ※8月の優勝報告会見)
冷静に物事を分析する17歳はメンタルへの捉え方も独自の考えを持っています。
「メンタルは“強い”“弱い”よりも“うまい”“へた”という考えがあって、(メンタルを)コントロールするのはうまいと思う。自分がメンタルが強いとは思わない」(小田選手)
子どもたちにテニスを教える小田選手
「ヒーローになる」思いを今も
小田選手が力を入れているのが子どもたちにテニスの魅力を伝える活動です。
濱田隼アナウンサーがその様子を見学させていただきました。
「まずはラケットの真ん中にボールを当てる」(小田選手から子どもたちへのアドバイス)
「『もうちょっと前で打った方がいい』とか具体的なアドバイスをしている。世界トップのアドバイスは一生覚えているでしょうね」(濱田アナウンサー)
参加した子どもたちは――
「すごい選手だから初めは緊張したけど楽しかったです」(参加者)
「本物を見ると『かっこいいな』『イケメンだな』と思いました。小田選手を超えたいと思いました」(参加者)
かつて「子供たちのヒーローになる」と語っていた小田選手、その思いは今も持ち続けています。
「今日はまさにヒーローだった」(濱田アナウンサー)
「みんな喜んでくれていたし、笑顔だったのでうれしかった」(小田選手)
車いすテニスの小田凱人選手(右)と濱田隼アナウンサー
パラオリンピックに「ようやくかなという感じ」
9ケ月後に迫るパリパラリンピックへ特別な思いで初の大舞台を迎えます。
「パラリンピックの舞台を見て車いすテニスを始めようと思ったので、それが来年ついに来る。ようやくかなという感じ。全仏で初優勝したりフランスには縁があるかなと思うので、それも『勝ちたい』と思う理由の1つ」(小田選手)
レスリング・藤波朱理選手
オリンピックは「自分が金メダルをとる場所」
11月に20歳の誕生日を迎えたばかり、三重県四日市市出身でレスリングの藤波朱理選手(20)。
現在、公式戦130連勝中でパリオリンピックの金メダル最有力候補です。
「2023年はどんな1年でしたか?」(濱田アナウンサー)
「絶対にパリオリンピックの代表に内定するという目標を掲げて挑んだ1年だった。目標を達成することができて充実した1年だった」(藤波朱理選手)
「藤波選手にとってオリンピックはどんな大会?」(濱田アナウンサー)
「オリンピックは4年に1回で誰もが目指す特別な場所。今は自分が金メダルをとる場所だと感じているが昔は夢の舞台だった」(藤波選手)
父・俊一さん(左)と藤波選手
優勝を決めた直後に“感謝のタックル”
4歳から始めたレスリング。
オリンピックの切符をつかむまでに成長した裏にはコーチとして二人三脚で歩んできた父・俊一さんの存在がありました。
「パリオリンピックに内定した時の気持ちは?」(濱田アナウンサー)
「やっと実現した。生まれた時はこういう形の理想を描いていなかった。レスリングをさせることやオリンピックを目指すことは考えもしなかった」(父・俊一さん)
「親が先生で子どもが選手だと厳しくやらされているイメージがあるが、やるならやれと自由にやらせてもらって、特に厳しくされることもなく、だからこそ自分が好きでここまでレスリングをやってこられたし、そういった部分はすごく感謝している」(藤波選手)
親子の悲願、オリンピック出場を掴んだ世界選手権。
優勝を決めた直後、藤波選手が思わずとった行動が父、俊一さんへの“感謝のタックル”でした。
「(タックル)したら面白いかなと」(藤波選手)
「思ったより強烈だった。ちょっと受け身を取り損なった」(父・俊一さん)
その後のウイニングランについては――
「ちょっと驚いた。照れくさかった。込み上げてくるものがあった」(父・俊一さん)
母・千夏さんの振袖を着る藤波選手
母の振袖で成人式の前撮り
20歳を迎えた藤波選手、節目の年にどうしてもやりたいことがありました。
母・千夏さんの振袖を着ることです。
1月の成人式に出席することができないため前撮りで念願を叶えました。
見据えるのはパリオリンピックでの金メダル
「オリンピックでは絶対に優勝」
金色の入ったこだわりの帯に、エッフェル塔を持っての撮影。
どんな時でも見据えるのはパリの舞台での金メダルです。
「来年のオリンピックに向けての目標は?」(濱田アナウンサー)
「絶対にパリオリンピックで優勝するために日々を過ごして、パリオリンピックでは絶対に優勝して勇気や感動を与えられる選手になりたい」(藤波選手)
(12月21日15:40~放送メ~テレ『ドデスカ!+』より)