小6男児が同級生らに計93万円を渡す 相手児童は水族館記念メダルを「純金製で価値上がる」などと説明
2024年3月5日 17:04
名古屋の小学6年生が同級生から「コインの価値が上がる」などと持ちかけられて購入したとして、父親が警察にに相談していることがわかりました。
同級生は「金は価格が上がる」などと説明
名古屋市内の小学校に通う6年生の男児の父親。子どもから突然、打ち明けられ、驚いたといいます。
「突然『お父さんに話さなきゃいけないことがある』と言い出して、『何?』って聞いたら『40万円だまされたんだよね』から入ったんですね」(男子児童の父親)
父親によりますと、男子児童は小学5年生だったおととしから去年にかけて同級生3人に、8回に分けて合わせて93万円の現金を支払ってしまったといいます。
あるコインについては、同級生から「純金でできている」「金は価格が上がる」などと持ち掛けられ、36万円を支払ったそうです。
そのコインは、名古屋港水族館で通常販売されている記念メダルでした。
「名古屋港水族館のメダルをまねて、同じものを大手貴金属店で作らせた“特注品”だというお触れ書きだった。同級生は金の価値を息子にうたい、『1g9000円である』とか『価値は上がり続ける』と…」(男子児童の父親)
カナダドル札を渡される
「お金のことで馬鹿にされ『見返したい』という気持ちが…」
どうして小学6年生が、そんな大金を持っていたのでしょうか?
「お年玉であるとか、生まれてからそのときに至るまで、親戚の方々からいただいたありがたいお金を子どもが受け取り、妻が預かる。そのお金がたんすに全て入っていたと」(男子児童の父親)
男子児童は偶然、たんす預金の存在を知り、同級生の前で「100万円の貯金がある」と話していたそうです。
きっかけは、学校内でのささいなやりとりだったといいます。
「お金のことで馬鹿にされた記憶があったので…。『お前の家、貧乏なんだろう』とか、そんな感じだったと思います。『見返したい』という気持ちがあった」(男子児童)
これをきっかけに同級生との金品のやり取りが始まり、男子児童はたんす預金から持ち出して支払っていたそうです。
「他にも学校のトイレの中で25万円渡し、カナダドル札を渡されるということに」(男子児童の父親)
「プラスチック製の珍しいお金」と説明されたのは、カナダの10ドル札でした。
現在の価格で約1100円の10ドル札ですが、25万円で買ってしまったそうです。
「後悔はまず、勝手にお金を使ったこと。自分も反省するべきことをして、全力で解決してほしいと思っています」(男子児童)
同級生2人の保護者から謝罪 25万円が返金
同級生3人のうち2人の保護者から謝罪と返金
男子児童は今年1月、父親に被害を打ち明け、父親は2月、警察に被害の相談をしたということです。
父親によると、男児に購入を勧めたとされる同級生3人のうち2人の保護者から「もっとお金のやりとりに関する話を子どもとしっかりすべきだった。大変申し訳ありません」などと謝罪があり、25万円が返金がされたということです。
一方、トラブルの現場となった小学校の校長は、メ~テレの取材に対し「事実関係が把握できていない。学校にお金など不要なものは持ち込まないよう普段から注意を行っていて、警察から問い合わせがあれば真摯に対応する」と説明しています。
警察は今後、小学校や当事者などから話を聞くなどして、事実関係について慎重に調べるとしています。
FP事務所RAC代表 近藤賢一さん
「家庭内でのコミュニケーションが大切」
小学生同士の金銭トラブルについて、街の人は──
「そんなこと小学生でするのってことでびっくりした。ちょっと怖い」(70代)
「どこの家にもあることかもしれないので、気をつけないといけない。やってしまったことに対して、はっきりダメなことはダメと言って、やらないようにするようちゃんとしつけたいと思っています」(60代)
「今は6年生くらいになったらどんどん知恵がついてきて、いろんなことに頭が回る子がいると思うんですけど、他の子がそれを見ていておかしいと感じる。いろんな目があったらいいと思います」(50代)
こうした金銭トラブルについて専門家は──
「大切なのは、家庭内でのお金のコミュニケーションです。『絶対うちの子にはありえない』と思っている家庭ほどトラブルは起こっている。大なり小なり子ども間で100円、200円のやり取りは絶対にあったりするので、家庭で『そういうやり取りはやめようね』と常日頃していくことが大事だと思います」(FP事務所RAC代表 近藤賢一さん)
(3月5日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)