フィギュア山本草太選手、GPカナダ大会連覇へ挑む “先輩”の引退、オリンピック見据えた大技
2024年10月24日 18:04
グランプリシリーズカナダ大会で連覇を目指す、山本草太選手。目標に見据えるオリンピックに向け、大技に挑戦しています。
中京大学の山本草太選手
イタリア・ミラノ。
1年4か月後にオリンピックが開催される、この地にいたのは――。
「修学旅行みたい。修学旅行inミラノ」(中京大学 山本草太選手)
愛知を拠点に活動する山本草太選手(24)。
日本代表合宿の合間に、建設中の選手村を訪れていました。
「完成した選手村に戻ってきたい思いが、すごく強く芽生えた。今シーズンも頑張ります。まずは今シーズンが大事なので」
おととしのグランプリファイナルで、銀メダルを獲得。
さらに去年はグランプリシリーズ初優勝を果たすなど、地元期待のオリンピック代表候補です。
山本草太選手と宇野昌磨さん(2014年、スペイン)
5月にあった特別な出来事
今年5月、山本選手にとって特別な出来事がありました。
「一緒にスケート界を戦ってきた仲間だったので、率直に少し寂しい気持ち」
背中を追い続けてきた、2歳上の宇野昌磨さんが現役引退を発表。
愛知のリンクで一緒に練習をしてきた先輩です。
「ジュニアの頃から、シニアの舞台でも、練習や試合で一緒になる機会が多く、昌磨くんからたくさんのことを学び、刺激をもらいながら、僕も競技を続けることができた。これからは僕たちみんなで、昌磨くんのような存在になれるように頑張っていけたら」
山本選手
自身の今を体現するプログラム
フィギュア界ではベテランともいえる、24歳。
今シーズンのフリーに選んだのは、自身の今を体現するプログラムです。
「後半の曲名が『ザ・ドリーム・オブ・フライト』という曲。夢に向かって突っ走っていけるようなプログラム」
若い世代の世界一にも輝き、将来を有望視されていた山本選手。
しかし今から8年前、右足首を骨折し、3度の手術を経験します。
1年半後の復帰戦では、1回転ジャンプを飛ぶのがやっと。
それでも、決して諦めず夢を追い続けてきました。
「夢に向かって突き進んでいく」
再び、トップで戦えるまでに返り咲いた山本選手。
迎えた今シーズン初戦では、4回転ジャンプを2種類合計3本成功。
プログラムのテーマ「夢に向かって突き進んでいく」姿を表現していきます。
フリーの自己ベストをたたき出し優勝。幸先のいいスタートを切りました。
「これまでのオリンピックシーズンは、目標と言えるような立場ではなく、本当に夢のような舞台だった。今回初めて(オリンピックを)目標と言える位置にいるかなと思う」
タブレットで撮影し、フォームを確認する山本選手
目標を実現するための新たな大技
目標を実現するために、新たな大技に挑戦しています。
それが4回転フリップ。3種類目の4回転ジャンプです。
「オリンピックを狙うという意味では、(4回転ジャンプが)4・5本必要となる世界。今シーズン4回転フリップを自分のものにできたら」
練習中、頻繁に触っていたのがタブレット。撮影をして、フォームの確認に役立てています。
「練習のために買った。映像で振り返ると、跳べている時と失敗している時で、自分の感覚だけでは分からない部分も分析したら修正できるので結構楽しい」
Q.曲かけの4回転フリップは惜しかった
「両足着氷だったけど、軸はよかったかな。もうちょいかな。ここからですね、なんでもね」
「新たな武器」を視野に、2年連続の優勝狙う
4回転の本数が増えることで、課題となるのが体力面。
これまで以上に、負荷をかけたトレーニングを増やしています。
目標のオリンピックに向け、大事なシーズンを迎えた山本選手。
「新たな武器」も視野に入れ、今週末のグランプリシリーズカナダ大会へ。
2年連続の優勝を狙います。
「今年も、GPファイナルを目指して頑張っていけたら。まずは自分に集中して、自分がやるべきこと、練習するべきことをやって、その成果が出たらいいなと。全力で頑張りたい」
(10月24日15:40~放送 メ~テレ「ドデスカ+ じもスポ!」より)