パリオリンピック出場の19歳が挑んだ大技 体操の岡村真選手が見据える目標 三重
2024年12月12日 17:07
パリオリンピックに出場した三重の大学生。地元で行われた今年最後の試合で、オリンピックでは披露しなかった「ある大技」に挑戦していました。
津市出身・相好体操クラブ 岡村真選手
三重県の四日市大学で、キャンパスライフを楽しむ大学1年生。
「きのう髪を染めて茶色にしたんで、ちょっと気分が上がった。いろんな色を試してみたいです」(津市出身/相好体操クラブ 岡村真選手)
人生で初めて髪を染めた19歳。
この夏、体操でパリオリンピックに出場した津市出身・相好体操クラブの岡村真選手です。
初の大舞台ながら女子団体では、得意の平均台を中心に安定した演技を披露。
日本の決勝進出に貢献しました。
「歓声とかがすごかったので、他の大会とは違うなというのは感じました。体操を始めたときから目標にしていた大会なので、その中で演技を楽しめたことがよくて、出し切れたと思います」(岡村選手)
岡村真選手
幼い頃から競技一筋
彼女にとってオリンピックは特別な舞台でした。
ロンドンオリンピックの金メダリスト・内村航平さんに憧れ7歳で始めた体操。
Q.今後の目標は?
「オリンピックに出てメダルを取ることです。夢があるから絶対達成したい気持ちが強い」(岡村真選手 2019年)
幼い頃からの夢を追いかけ競技一筋。高校からは親元を離れ、練習拠点の四日市市で寮生活を始めました。
週6日の練習にがむしゃらに打ちこんできた岡村選手。気が付けば念願のオリンピアンになっていました。
岡村真選手
スポーツ以外の夢
パリの大舞台を終え戻った日常。
日本代表としての活動も多く、あまり通えていなかった大学の勉強も頑張っています。
この日の講義は簿記。スポーツとは関係のない、経営戦略を専攻しています。
実は経営学を学ぶのは、もう一つの夢のためでした。
「将来はお菓子の自分のお店を持ちたいと思っていて、そういうのが生きてきたらいいなと思って」(岡村真選手)
岡村真選手が作ったお菓子
お菓子作りの腕前は…
体操の息抜きに始めたという趣味のお菓子作り。
独学ながら腕前は素人の域を超え、パティシエになる夢も持ち始めた岡村選手。
なんとオリンピックの舞台、パリでもお菓子作りの知識を蓄えていました。
「本場のフランスに行けたので、マカロンとか本場でこんな感じなんだって。小さいマドレーヌみたいなのがあって、ココナッツみたいなのが入っていて、こういうところに使うんだみたいな」(岡村真選手)
岡村真選手
得意とする平均台である挑戦
11月下旬。練習拠点の四日市市で行われた、地元での凱旋試合。
オリンピックで共に戦った愛知県小牧市出身の牛奥小羽選手などトップ選手たちが勢ぞろいする日本一を決める大会です。
岡村選手は、得意とする平均台で「ある技」へのチャレンジを誓っていました。
「あすは3連続でいくつもりなので、攻めの演技をしていけたらいいと思っています」(岡村真選手)
これまでは2回転だった代名詞の大技にさらにもう1回転。
成功率が低かったため、オリンピックでは組み込まなかった超・大技です。
公式練習ではコーチと一緒に何度も調整。すると――。
最後はふらつきもなくピタリ。その後も何度も成功させていました。
岡村真選手
注目の大技は果たして…
迎えた本番。クラブの後輩たちの声援が響く中、少し硬い表情。
「(3連続技を入れた)自分の演技にまだ自信がなかったから、表情に出てたのかなって思います」(岡村真選手)
安定感のあるスタートを切ると、持ち味の指先まで美しい身のこなしで観客の視線を集めます。
そして、注目の大技…2つめの回転でバランスを崩し落下。
得点は伸びませんでした。
「目標の3連続をつなげるというところができなくて、悔しい思いをしたので、悔しさをバネにもっともっと頑張れたらいいなと思います」(岡村真選手)
今年、オリンピックで日本の8位入賞に貢献した岡村選手。
しかし、内村航平さんに憧れる19歳が叶えたい夢は、まだまだその先にあります。
「体操を始めたときから、目標はオリンピックで金メダルなので。まだまだ達成できていないので、(次の)ロス五輪で金メダルというのを目標に、今からまた頑張っていきたいと思います」(岡村真選手)
(2024年12月12日放送 ドデスカ+「じもスポ!」コーナーより)