キース・ヘリング展 アートをストリートへ

【会期】2024年9月28日(土)~11月16日(土)
【会場】松坂屋美術館

開催内容

日程
2024年9月28日(土)~11月16日(土)※会期中無休
開場時間:10:00~18:00

会場
松坂屋美術館(松坂屋名古屋店 南館7階)

明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・ヘリング。
ヘリングは「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークを中心に地下鉄駅構内やストリート、つまり日常にアートを拡散させることで、混沌とする社会への強いメッセージを発信し、人類の未来と希望を子どもたちに託しました。ヘリングが駆け抜けた31年間の生涯のうちアーティストとしての活動期間は10年程ですが、残された作品に込められたメッセージはいまなお響き続けています。
本展は6メートルに及ぶ大型作品を含む約150点の作品を通してヘリングのアートを体感いただく貴重な機会です。社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して最後まで闘い続けたヘリングのアートは、時空を超えて現代社会に生きる人々の心を揺さぶることでしょう。

キース・ヘリング(1958-1990)

Photo by ©Makoto Murata

アメリカ北東部ペンシルベニア州に生まれる。1980年代初頭にニューヨークの地下鉄駅構内で、使用されていない広告板を使ったサブウェイ・ドローイングと呼ばれるプロジェクトで脚光を浴びる。アンディ・ウォーホルやジャン=ミシェル・バスキアと共にカルチャーシーンを牽引し、国際的に高い評価を受ける。日本を含む世界中での壁画制作やワークショップの開催、HIV・エイズ予防啓発運動や児童福祉活動を積極的に展開したことでも知られる。90年にエイズによる合併症により31歳で死去。

見どころ

ニューヨーカーを魅了し、へリングを一躍有名に!
《 無題(サブウェイ・ドローイング) 》

1980年、人々の日常の一部として見てもらうことのできる場所として、ニューヨークの地下鉄駅構内の空いた広告板に貼られた黒い紙にチョークで描く「サブウェイ・ドローイング」を開始。公共施設へのグラフィティは違法行為のため、警官に捕まらないよう素早く描き、地下鉄に飛び乗って次の駅へと向かいました。コミカルで人々の思考や想像力を刺激するイメージは、瞬く間にニューヨーカーを魅了。有名になるにつれてドローイングは剥がされ、売買されるようになったため、1986年にこのプロジェクトは中止されました。猿のような動物が大勢の人びとに持ち上げられている本作のように社会風刺的な作品や、新年の挨拶のようなコミュニケーションツールとしての作品も制作されました。

1981-83年 チョーク、紙、板 123.5×172.2 cm
中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

ブラックライトで浮かび上がる作品を会場で体感
《 無題 》

フランシス・ベーコンやジャン=ミシェル・バスキアの展覧会を手がけた80年代のソーホーの大手画廊、トニー・シャフラジ・ギャラリーより1983年に出版された版画シリーズ。本作には蛍光インクが使われており、ブラックライトにより光を放ちます。この作品シリーズには、ピラミッドやアンクの十字架など生命のシンボルが描かれ、光り輝く妊婦やダンスの動きが盛り込まれることで、母親たちの強さを讃えているといえるでしょう。身体の動きを表現する線(アクションライン)が効果的に使われています。

1983年 シルクスクリーン、紙 106×127 cm 
中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

幅6メートル、圧巻の超大作!
『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セット

『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セットは、黒人歴史月間にニューヨークの芸術劇場ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージックで行われたダンス・パフォーマンスの舞台背景として制作されました。『スウィート・サタデー・ナイト』は、1985年に上演された黒人のストリートダンスと、社交ダンスの誕生300周年を記念したパフォーマンス。本作には横幅6メートルを超える大画面いっぱいに黒い線でダンサーが踊るように描かれており、この作品の前で踊られたブレイクダンスが作品に息を吹き込みました。

1985年 アクリル、モスリン布、365×610 cm
中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

アートはみんなのために
《 赤と青の物語 》

《赤と青の物語》は、子どもたちのために作られた20枚からなるシリーズです。ヘリングははじめに赤と青の抽象的な図形を描き、そのあとで大胆な黒の線を加えて三匹の子ぶたやハンプティ・ダンプティを彷彿とさせるキャラクターなどを描きました。最後には赤と青が混ざり人の手に握られた卵の形になります。感覚でとらえられるストーリーのない絵本ともいえますが、一点一点が独立した作品でもあります。このシリーズは1点のみや、20点すべてを使って物語を考えることを目的としており、アメリカの学校やこども美術館が物語創作コンテストで使用するなど、教育プログラムにも取り入れられています。

1989年 リトグラフ、紙 55.9×41.9 cm
中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

ポップアートの巨匠 アンディ・ウォーホルとの貴重なコラボレーション作品
《 アンディ・マウス 》

1986年に発表されたシルクスクリーンによる版画作品。丸い大きな耳にサングラスが特徴的なこのキャラクターは、ヘリングが幼少時から影響を受けたミッキーマウスとポップアートの代表的作家であるアンディ・ウォーホルの融合体です。本作はウォーホルとの貴重なコラボレーション作品でもあり、ウォーホルの銀髪を再現したシルバーグレーなど豊かな色彩が鮮明に発色され、商業印刷から導入されたシルクスクリーンという技法を巧みに用いていることがわかります。サングラスをかけたアンディ・マウスは、資本主義に翻弄される私たちを嘲笑っているかのようにもみえます。

1986年 シルクスクリーン、紙 96.5×96.5 cm
中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

キース・ヘリングの集大成
《 無題 》

最後となる個展のために制作された三角形の大作《無題》は、下書きをせずにリズミカルなラインで描かれていく作品とは異なり、かたちと色づかいを事前に慎重に構成した上で描かれています。本作ではヘリング独自のスタイルに、アンディ・ウォーホルのカモフラージュの作品を引用したり、1960年代にフランク・ステラらが用いた四角形ではないキャンバスである「シェイプト・キャンバス」を取り入れるなど、美術史を研究し、表現に取り入れてきたヘリングの集大成とも言える作品です。

1988年 アクリル、キャンバス 305×264×10.5 cm
中村キース・ヘリング美術館蔵 
Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

会場内撮影OK(一部エリアを除く・動画撮影は不可)

チケット

一般・大学生中高生小学生
当日券1,800円1,200円500円
前売券・ご優待1,600円1,000円300円
平日ペアチケット(前売のみ)3,000円--
  • すべて税込
  • 未就学児以下無料
  • 学生料金で入場の際には学生証をご提示ください
  • 障がい者手帳(身体障がい者手帳、精神障がい者保健福祉手帳、療育手帳)、小児慢性疾患手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、デジタル障害者手帳「ミライロID」をご提示の方、およびその介添えのための同伴者1名様まで無料でご入場いただけます。
  • 松坂屋の各種ご優待に関しては、松坂屋美術館HPでご確認ください。
  • 各プレイガイド(前売券・当日券)のご購入のチケットは、松坂屋の契約駐車サービスの対象外となります。

<平日ペアチケットについて>

  • チケット取り扱いはローソンチケットにて前売のみとなります。
  • ご入場は開催期間中の平日に限ります。
  • チケットは1枚ずつでも使用可。ただし、主催者都合により払い戻しが生じた場合は1枚ずつでの払戻不可。

発売日

7月27日(土)10:00~
※前売券の販売は9月27日(金)23:59まで    

プレイガイド

アソビュー
※電子チケット
ローソンチケット平日ペアチケット取り扱い
ローソン・ミニストップ(Lコード:42397)
イープラス
ファミリーマート
セブンチケット
セブン-イレブン(セブンコード:106-700)
チケットぴあ
セブン-イレブン、中日新聞販売店
(Pコード:687-006)
松坂屋美術館窓口
栄プレチケ92
窓口・電話 052-953-0777(10:00~19:00/不定休)

ご来場のお客様へ

[ご入館について]

  • 諸事情により展覧会の中止や営業時間・会期が変更となる場合がございます。
  • 展示会場および物販コーナー内の混雑を適正に保てるよう 入館者数を制限させていただく場合がございます。
  • 館内では携帯電話、アラームのスイッチをお切りください。
  • 館内では飲食(ガム、飴等を含む)/喫煙/模写/鉛筆以外の筆記用具の使用/傘や動植物の持ち込みの行為はご遠慮ください。
  • 本展には性的な表現を含む作品が出品されます。
  • 展示作品は都合により変更になる場合があります。
  • 展示作品にはお手を触れないようお願いいたします。
  • 再入館はお断りいたします。

[物販について]

  • グッズはそれぞれ購入個数制限を設けさせていただく場合がございます。
  • ご来館の時期によって、物販会場での取り扱い商品が異なる可能性がございます。
  • 物販会場で販売する商品は、大丸・松坂屋のカードのポイント付与および大丸松坂屋お得意様ゴールドカードのご優待割引は対象外です。
主催
松坂屋美術館、メ~テレ
特別協力
中村キース・ヘリング美術館
協力
ぴあ
企画
朝日新聞社、東映

お問い合わせ

松坂屋美術館 
TEL:050-1782-7000(大代表)