Spoken!

放送内容

2019年1月11日放送分

ヒカルのたまご パラ陸上 池田樹生選手

カテゴリー:陸上

2020東京パラリンピックを目指す、中京大学4年の池田樹生選手。
豊田市出身の彼は先天性の障がいで、右足の膝から下と右ひじの先がありません。
実は、パラ陸上で義足と義手両方付ける男子選手は世界でただ一人。
両方のカテゴリーはないため、義手というハンデを背負いながら義足のクラスで大会に出場しています。

それでも、400mの日本記録(57秒40)を持ち、2017年世界選手権では4×100mリレーで銅メダルを獲得しています。

もともとはハンデを言い訳に挑戦することを避けていた池田選手。
人生を変えたのが小学校の頃に出会った〝スポーツ″でした。
「スポーツの出会いによって、僕の障がいに対する考え方が180度変わって、体を工夫することによって皆さんと同じこともできると気づかされました」

サッカーや野球、バスケットボールなど様々な競技に夢中になる中、特別だったのが高校から始めた〝陸上″でした。
「パフォーマンスが数字化され頑張った成果がはっきりしている中で、奥深さを感じるところがある」とハマった理由を明かしました。

カテゴリー以外にもハンデがあります。
右側に障がいが偏っているため、バランスを保つトレーニングは必要不可欠。
前例がないためメニューも試行錯誤を繰り返しています。
それでも「決してハンデを言い訳にせず〝挑戦″し続ける」姿勢、それこそが彼のポリシーです。

スポーツの普及活動にも積極的に参加し、挑戦することの大切さを伝える池田選手。
現在チャレンジしているのが、〝花形種目100mで2020東京パラリンピック出場すること″。
後押しすべく、昨年末に板バネの恩恵をより受けやすい、新たな〝池田樹生モデル″が日本の義足メーカーXiborg(サイボーグ)によって開発されました。
「スピードも出るようになりましたし、ストライド(歩幅)も伸びるようになりました」と早くも手ごたえを掴んでいます。

何事にも前向きにチャレンジする池田選手。
自身の障がいに関して、「障がいがなかったらこれだけ前向きな考えになっていなかったと思っていますし、ある意味自分の個性なんじゃないかと思っています」
飽くなき挑戦の先に、2020年の夢舞台が待っているはずです。