去年4月から1年間、東京五輪出場権を懸けて戦ってきたバドミントン女子ダブルスのフクヒロペア(アメリカンベイプ岐阜)。
選考レースが始まる直前、東京への切符を掴みとるために2人が掲げたテーマがある。
福島「自分たちは大きい大会であまり優勝をしていない、勝ち切る強さをもっと付けたい。」
廣田「最後の最後に勝ち切る強さというのが自分たちにとって必要。」
これまで世界選手権や全英オープンといったビッグトーナメントの決勝ではあと一歩及ばずペアは涙を呑んできた。
選考レースの序盤はオーストラリアオープン、インドネシアオープンの2大会を制し順風満帆のスタート。
8月の世界選手権では厳しいトーナメントを勝ち上がり決勝に進むも、金メダルにはわずかに届かず3年連続の銀メダルとなった。
9月以降、ベスト4が続いた選考レース。
廣田「2人としても別にプレーは悪くはなかったが、何か勝ち切れなかったりもう1個上に行けるのに行けなかった。」
ペアがぶつかる勝ち切れる試合と勝ち切れない試合、勝ち切るために必要なモノとは…
廣田「迷いがあったり消極的になってしまう所が勝ち負けに繋がっている。」
福島「ずっとレシーブをしていてもどうしても攻め切られてしまう。どう積極的に攻めに転じていくかという所が大事。」
11月の福州中国オープン。
福島「レシーブから相手にプレッシャーを掛けにいけている形が多かった。」
廣田「レシーブからでも引かずに果敢に攻めていけた。」
守りから転じる積極的な攻撃を体現し4カ月ぶり、選考レース3度目の優勝を飾った。
そして今年3月、全英オープン決勝の舞台でも追い求めてきた「勝ち切る強さ」を発揮し、ビッグタイトルを手にしたフクヒロペア。
選考レースは中断となったが、この1年間の戦いでより強くなったペアは前を向いている。
福島「今年のオリンピックに調整して来ていたのでメンタル的な部分や体の調整はやっていかないといけない。目標は変わらないのでやるべきことをしっかりやりたい。」
廣田「目標はオリンピックでの金メダルというのがあるのでそこに向けて今できることを精一杯やって成長できればなと思う。」