東京オリンピックで北京以来3大会ぶりの出場が決まっているバレーボール全日本男子。
今注目を集めているのが、三重県いなべ市(旧大安町)出身の19歳、西田有志選手です。
高校を卒業したばかりの去年、全日本に初めて選ばれると、結果を残しレギュラーに抜擢され続けました。
武器は型破りな〝ジャンプ力″。
身長は186cmとバレーボール選手としては小柄(全日本のアタッカー平均は192.71cm)。
それでも、最高到達点は346cm、全日本のアタッカー平均343.41cmより高いんです。
「跳ぶことに関しては誰にも負けたくない」という西田選手、背中を意識することで高く跳べるようになったと言います。
〝経歴″も実に型破り。
これまでの代表選手は、強豪校から大学を経由しVリーガーとなるのがスタンダードでした。
ところが、西田選手は高校まで全国大会の経験がない地元の海星高校に進学。
「名前っていうのがあまり魅力って感じていなくて、なくても勝っていったら名前が付くんじゃないかなって」
学校初の全国大会に導くと、高校卒業後Vリーグのチーム、ジェイテクトスティングスに入団しました。
高卒Vリーガーは筋力や経験で劣るため、しばらくは出場ができないのが当たり前。
そんな常識を覆し、まだ内定選手だった高校3年生の時にリーグ史上最年少デビュー。
その後、チームのエースとして出場し続けました。
社会人1年目は獅子奮迅の活躍。
エースとして総得点ではリーグ日本人トップとなる3位。
サーブ賞、最優秀新人賞も受賞しました。
そんな彼には、大切にしている言葉があります。
〝あせるな くさるな あきらめるな″
小学校まで所属していた大安バレーボールスポーツ少年団の元代表、伊藤カズ子さんから卒業する際に授かりました。
「恩師の言葉があったから今がある」
全日本の中心選手にまで駆け上がっていった原動力となっています。
番組では型破りな〝少年時代″に、〝社会人″の素顔も見せてくれた19歳。
番組MCの伊集院光さんは、「スポーツ漫画みたい」と表現しました。
来年に迫る東京オリンピック、メンバーに選ばれれば男子バレー界最年少での出場となります。
「メダルを目指すために何をしないといけないか、この1年でいっぱい課題が見つかると思うので、成長してオリンピックでメダルを取りたいなと思います」
今年はオリンピックの前哨戦ワールドカップバレーが開催、19歳の雄姿がきっと見られるはずです。