箱根、出雲と並ぶ学生3大駅伝のひとつ「全日本大学駅伝」。
名古屋市にある熱田神宮から三重県の伊勢神宮までの
106.8キロメートルを大学日本一の座をかけて学生ランナーたちがタスキを繋ぐ。
そんな全日本大学駅伝という舞台に憧れ日々練習に励む学生が名古屋にいた。
名古屋大学陸上競技部に所属する平岡悠。
名古屋大学の学生である平岡が普段過ごす場所、そこは「名古屋市名東区役所」。
実は名古屋大学法学部の学生である平岡は名古屋市の市職員という肩書きも持つ。
今年法学部6回生となる平岡は全日本大学駅伝に出場したいがために
大学を卒業せず籍を残したまま市の職員採用試験に合格し働きながら
学費、生活費を工面し大学で陸上を続けている。
そんな平岡は去年、念願の全日本大学駅伝に出場し夢を叶える。
しかし思うような力を発揮できず、チームも最後まで
タスキをつなげることが出来なかった。
その悔しさを胸に平岡はまた一年、仕事と陸上の両立を決意し走り始める。
そして迎えた全日本大学駅伝東海地区選考会。
平岡の力走もあり名古屋大学は見事優勝し全日本大学駅伝に出場を決めた。
「自分には才能はない、才能がない人が勝つためには努力しかない」
そう語る平岡は自分の夢に向かって努力を惜しまない。
今年こそ憧れの舞台でタスキをつなぐために
平岡の仕事と陸上の日々はまだまだ続く。