2010年11月7日
延長12回、ロッテの日本一が決まり、男は悔しさをにじませていた。
中日ドラゴンズ・大島洋平。
「悔しい思いの方が強いですね、ロッテが羨ましかったです」
勢いは止まらなかった。出場した6試合で5打点。
一躍、その名を全国にしらしめた。
「自分でラッキボーイだと思っていました。自分で運あるなって」輝いた日本シリーズ・優秀選手賞。
そんな大島にとって1年目とは??
実は日本シリーズの大活躍も半分が悔しさで埋められていた。
2010年、開幕戦。
新人では5年ぶりとなる開幕スタメンを勝ち取った大島。
ところが、結果は思うように出ず、
開幕から2週間で、ヒットわずか4本。2軍落ちとなった。
プロ入り初の試練。
でもこのとき、気持ちを支えてくれたのは、家族の存在だった。
「家帰ったら、やっぱり嫁さんと子供が迎えに来てくれるので、家では気が安らぎましたね」
シーズン3度の2軍落ちを経験するものの
心の支えが大島を1年間奮い立たせていた。
「やっぱ大変ですね。想像はある程度していたんですけれども」
まだ、プロの世界に飛び込んで1年目。心の余裕などなかった。
日本シリーズから数日後、ナゴヤ球場には人一倍、
練習に励む大島の姿があった。
来シーズンの目標は、「144試合」大島洋平・25歳。
プロ野球人生の2年目はもう始まっている。