「最終的にメジャーに行きたいという気持ちに変わりはないです。
あと何年中日ドラゴンズでプレーできるかは分からないけど、
来年もドラゴンズの選手として頑張っていきたいです。日本一になりたいです」

メジャーか日本でのプレーか。揺れる胸中を12月末に話してくれたのはチェン・ウェイン投手。
このオフ、彼は一つの結論を出しました。
その真意を聞きたい一心で、年末に母国台湾に帰省中のチェン投手のもとを筆者は訪れました。

ひとまずはメジャー封印…この言葉を聞いて正直、ホッとしたファンの方も多いのではないでしょうか。
彼を取り巻く契約内容や代理人交渉などシビアな問題が多い中で出した彼の結論に、2011年シーズンに懸ける強い意志を筆者は感じました。

「日本でやり残している事もたくさんあります。(昨シーズンは自己最多の)13勝をしたけど、納得のできるピッチングなんて一度もなかった。
結果的に野手の方に助けてもらって勝ち星がついただけなんです。
次のステップに進むには自分の力をもっと磨かないといけない。
だから自分を育ててくれた中日でプレーして、恩返しをしたいんです」

故郷・台湾ではハワイの優勝旅行から帰国後、忙しい合間を縫って練習を続けているチェン投手。
彼の真骨頂である「分かっていても打てないストレート」をもう一度磨き直し、2011年シーズンに最高の結果を残してくれることを筆者は願います。
そしてシーズン後には再熱するであろう「メジャー挑戦」に満を持して挑んでもらいたいものです。