放送内容

2011年04月23日(土)放送

日本水泳界 期待の新星 中京大学4年 冨田尚弥

カテゴリー:野球

7月に行われる世界水泳上海の日本代表発表会。
北島康介と同じ平泳ぎで代表入りを果たした、中京大学4年 冨田尚弥。

冨田の大躍進はここから始まった。
去年9月のインカレ水泳。
北島康介に続く昨季世界ランク2位の好タイムで大学ナンバー1に輝くと、
続く10月の競泳ワールドカップ東京大会では、200mで北島との直接対決を制し、
短水路日本新記録で、見事優勝を果たした。
そして、冨田の名を世界に轟かせたのが、ドバイで行われた世界短水路選手権。
自身の日本記録をわずか2ヶ月で塗り替えての優勝。
平井伯昌 日本代表ヘッドコーチや恩師の高橋繁浩 中京大学水泳部監督も
冨田の成長を認める。

果たして大躍進のカギはどこにあるのか。
冨田は「泳ぎを変えたことが要因」だと話す。
以前の泳ぎと比べると、体の傾きが、より前に倒れていくような泳ぎに変わった。
上体を前に寝かせることで、水の抵抗を減らし、スピードアップへと繋がったのだ。
いかに水の抵抗を減らす泳ぎができるか。
理想とする究極のフォームを日々追い求める。

4月上旬、世界水泳代表選考会。
来年のロンドンオリンピックの前哨戦となる7月の世界水泳上海。
その代表に入るには、上位2位以内かつ各種目に設けられた選考タイムをきることが条件となる。

迎えた200m平泳ぎ決勝。
世界で勝つことより、国内で勝つことの方が難しいといわれる平泳ぎ。
予選3位の冨田、その前に王者・北島康介が立ちはだかる。

序盤、レースを引っ張るのは王者・北島。わずかな差でピタリと食らいつく冨田。最初の50mターン、先頭は北島。0.11秒差で冨田がつける。折り返しの100mターン、以前先頭は北島、次いで冨田。その差はわずか。逃げる王者、追う新星。優勝争いは2人に絞られた。
150m最後のターン、ここで冨田が北島を逆転する。徐々に差を広げ、追う北島を振り切り、1秒差をつけての優勝。世界水泳代表を決める。
「小学生からの憧れの北島康介さんに勝てたことは実感が沸かないが、大差で勝ててうれしい。
世界水泳では康介さんとワンツーしたい」

次なる舞台は、7月 世界水泳上海。日の丸を背負い、冨田が世界で躍動する。