村上佳菜子のシニアデビューは鮮烈だった
持ち前のキュートな笑顔と躍動感あふれる演技で世界を魅力
出場した大会で次々と表彰台に登るなど、大きな飛躍を遂げた

更なる高みを目指す、新たなシーズン
シニア2年目は挑戦のシーズンと位置づけた村上
3回転3回転の難度を上げ、さらに苦手なジャンプの回数を増やすことを決めた

しかし本来の実力からは程遠い演技内容。
実は村上、シーズン前に右足甲の疲労骨折、
さらにさらに、新しいシューズが足になじまなく
大きな不安を抱えたまま、シーズンに臨んでいた

そして苦渋の決断をする・・・村上は世界選手権出場がかかった全日本選手権で
失敗のリスクを避けるため3回転3回転ジャンプの難度を下げた
結果は3位、2年連続の世界選手権出場を果たした
だが難度を下げたことによる悔しい思いが・・・

そこで新たにフリーの後半に入れることを決意した
フリー後半は体力が消耗する分、演技ミスのリスクが高いが、
ジャンプの点数が1.1倍となるメリットがある
今シーズンの主要な国際大会で、3回転3回転を跳んだ女子選手はおよそ20人。
しかし、フリー後半に入れている選手は誰一人といない。
それだけ過酷でリスクを伴う挑戦を、村上は選んだ。
自らの成長のために

悔しさからの成長。
フィギュアスケーター村上佳菜子。
17歳の少女が一歩ずつ大人の階段を登ろうとしている