今シーズン、開幕から中継ぎ・先発にフル回転をみせる中日ドラゴンズ山井大介。
プロ11年目、今シーズンへかける想いに迫った。
「今年は色んな使われ方をすると思いますけど、1年1軍でやるということを僕の中では決めているので・・・」
2月中旬の沖縄。他に誰もいないブルペンで投げ込みをする山井の姿があった。
近藤ピッチングコーチとマンツーマンでフォームを入念にチェックする。
そんな中で今年、山井は新たな挑戦を始めていた。
「近藤投手コーチと相談して中継ぎでも使っていくといわれたので、
今年のキャンプは中継ぎでもいけるようになるべく毎日ピッチングをしようということで」
プロ10年間でおよそ3分の2は先発。しかし今年は中継ぎという新たな役割を担う。
キャンプではシーズンを見据え、調整を工夫した。
山井の今シーズン初登板は想定どおり中継ぎでのマウンドとなった。
1回3分の1イニングをきっちり抑え、最高のスタートを切った。
ところが、3試合目の登板となったナゴヤドームでのヤクルト戦。
9回、同点の場面でバレンティンに決勝ホームランを許してしまう。痛恨の1球。
「メチャクチャ悔しかったんですけど、あの悔しさがすごい
今年中継ぎでずっとやってやろうという、何か火をつけさせたというか、火がついた感じがして・・・」
悔しさが山井を奮い立たせた。闘志を前面に出しバッターを抑えこんでいく。
中継ぎとして手応えはつかんだ。
現在、山井はチーム事情もあり先発へ配置転換となった。
とはいえ起用法は今後も流動的。しかし山井に迷いはない。
「使いやすいところで使ってくださいと。近藤投手コーチも僕の生きる道を作ってくれているとは思いますし、それに応えたいというのもあるし、一番は自分がやっていける道を自分で探さないといけないというのがあるので、何とかやりきってやろうと思っています」
自らの生きる道をつかむために。
山井は今年こそ1年間、1軍のマウンドに立ち続けるつもりだ。