フェンシングオリンピック代表・中山セイラ。
去年全日本選手権で2連覇を果たし、10月に行われた世界選手権ではベスト16入り。
世界ランキングにより、アジア・オセアニア地域で2枠あるオリンピック出場権を獲得した。
「4年間の集大成というか、全て自分の力を出せるように。
色々なもの背負って出場するわけですし、結果も残さないといけないと思っているので」
愛知県江南市出身、フェンシングとの出会いは高校の時。
友人に誘われ何気なく始めたが、徐々に頭角を現し日本トップレベルの選手へと成長。
そして自然と、オリンピックを意識するようになっていた。
そんな中山セイラの最大の武器はスピード。
しかしそのスピードを持ってしても、オリンピックへの道のりは遠かった。
2007年のアジア選手権では日本人最高の銅メダルを獲得。
代表候補に名を連ねるも、夢は叶わなかった。
あれから4年、自らの力で掴んだ代表の座、そこには進化した中山の姿があった。
「スピードを出していた時期は、とにかく追っかけて追っかけて、それで雑。本当に何も考えずに勢いだけでいっていたのですけど。今は追っていても対応できるフォームだったり、剣のポジションだったりというのが変わりましたね。スピードと、タイミングと、距離感というのが、全部ひっくるめて合っていないと勝てないです」
先月、和歌山で行われたアジア選手権。
中山にとってオリンピック出場権獲得後、最初の公式戦となった。
5点先取で争われる予選リーグ。
中山は6戦全勝で決勝トーナメントに駒を進めた。
次からは負ければ終わりの一発勝負。
準々決勝、相手との距離感と攻撃のタイミングが噛み合わず、持ち味であるスピードを生かしきれない。
本来の力を発揮できないまま、ベスト8敗退となった。
オリンピックまで残された時間はあと2ヵ月。
「確実に自分のすべきことは見えましたし。
自信を持つことと、自分からの攻撃が出来ることを一番の課題にしてやっていきます」
フェンシングに全てを捧げ、掴み取ったロンドンへの道。
オリンピック代表・中山セイラ、夢舞台で最高の笑顔をみせてくれるだろう。