放送内容

2012年09月08日(土)放送

グランパス奇跡の大逆転へ ~生き残りをかけた戦い~

カテゴリー:野球

8月の初戦、第20節 神戸戦。グランパスは苦しいチーム事情を抱えていた。ケガのケネディ、玉田に加え、永井が五輪で不在。前線の選手が、…いない。その緊急事態を救ったのは、FW闘莉王という奇策だった。神戸戦では、ハットトリックを上回る一試合4得点。チームは大勝し、順位も8位から5位へと浮上した。
続く清水戦でもFW闘莉王。しかし、この起用がほころびとなる。前半4分、阿部のクリアミスがオウンゴールとなり、失点。すぐさま同点に追いつくも、守備が機能せず、結果は清水3-2名古屋。得点は取れても、守りきれない。
課題は守備にあることを誰もが認識しながら、修正が出来ない。8月18日、ホームでのガンバ戦で、残酷な現実に直面する。名古屋0-5G大阪。ストイコビッチ政権下のリーグ戦最多失点だった。

ストイコビッチ体制5年目にして、何故安定した守備に乱れが出たのか?サッカー解説者・望月重良氏は、こう分析した。「(4枚のDF)ラインの一つ前のところ、ワンボランチの守備力が少し弱い」。今シーズン、グランパスは中盤の守備的選手にケガが相次ぎ、ボランチを固定することが出来ず、連係に誤差が生じたというのだ。さらに、川崎戦を控えたグランパスは、ダニエルと増川が累積で出場停止。頼みの4バックすら揃わない最悪の事態に陥っていた。

8月25日、川崎戦。チームの命運をかけ、指揮官が動いた。自らのスタイルを捨て、徹底的な守備的陣容。ペースは完全に川崎に握られながら、それでも、数少ないチャンスを金崎が決めて先制。耐えに耐えるグランパスに、運も味方した。結果、川崎0-1名古屋。この勝利が、自信となった。
9月1日、上位・柏との対決。ケガから主力が戻ったグランパス、苦しみながらも、名古屋1-0柏。2ヶ月ぶりの2連勝で、上位争いに踏みとどまった。

リーグ残り10試合、大逆転優勝へ。奇跡への扉が今、開かれる。