鈴木明子、27歳。
国別対抗戦では日本を逆転優勝に導き、金メダル獲得の立役者となった鈴木。
さらに、出場した全ての大会で表彰台に乗り、世界選手権では銅メダルを獲得した。
スケートを始めて20年。
ようやく欲しかった、世界選手権でのメダルを掴んだ。
しかし、この時、鈴木の中で迷いがあった。
引退か、それとも現役続行か。
「やりきったら、やめるかもしれない。ピークで終わりたい」
鈴木は、トップアスリートとしての引き際を悩んでいた。
そして彼女が出した答えは、現役続行。
結果よりも納得のいく演技ができなかったという悔しさが、再び戦いの場へと駆り立てた。
現役続行を決意した、今シーズン。
競技歴21年目を迎えた鈴木は、これまでとは違う思いで、このシーズンに臨もうとしている。
「競技を長くやっていると飽きられるのが怖い。」
競技歴が長いからこそ求める、新たな自分への変化。
今シーズン、彼女がショートプログラムに選んだ曲は、映画「キル・ビル」のテーマソング。
これまで、明るいミュージカル音楽や、クラッシックを選んでいた彼女だが
今までのイメージとは真逆の、強くワイルドな女性を演じる。
さらに、難度を上げた3回転3回転のコンビネーションジャンプにも挑戦する。
フィギュア界の大ベテラン鈴木明子。
果たして、そのゴールはどこにあるのか?
「自分のゴールは分らない。ただ、ソチ五輪については、少しずつクリアにはなってきている」
今シーズンは、どんな新しい鈴木明子を見せてくれるのか!?