オリンピックで8位入賞、世界選手権で銀メダルを獲得するなど、日本のトップスケーターとして活躍を続ける小塚崇彦。
今シーズンは、初戦のグランプリシリーズアメリカ大会で逆転優勝するも、シーズン後半は怪我に悩まされ、葛藤の日々が続いた
表舞台から離れ、人知れず訪れた、異国の地。イタリアでの復帰戦に独占密着。
来年のソチオリンピックに向け、着々と準備を進める小塚を追った。

●復帰戦
今年4月。イタリア北部に位置する山合いの街、ガルデナ。
イタリアの国際B級大会に出場するため、小塚はこの地を訪れた。
去年の12月に怪我をして以来、実に4ヶ月ぶりの復帰戦。
4ヶ月ぶりの実戦にもかかわらず、ほとんどのスピン・ステップで、最高評価のレベル4を獲得。
最後まできっちりと滑り、優勝を飾った。

●スケート靴づくり
小塚がイタリアに来た理由はもう一つあった。
訪れたのは、世界有数のスケート靴メーカー、ロシニョールグループ・リスポートの製造工場
初のオーダーメイドの靴を作るためだ。
スケーターにとってスケートシューズは、もはや体の一部。
靴が足に合わなくては思うような演技ができず、不本意なシーズンを送ってしまう。
小塚のために、各セクションの専門家たちが集められ理想のスケートシューズをつくる
およそ1時間にわたりミーティングが行われた。
およそ1ヶ月でオリンピックシーズンで戦う、重要な武器が仕上がる。