ロンドン五輪で戦後最多の11個のメダルを獲得した競泳ニッポン。あの激闘から1年・・再び世界へ・・
いよいよ開幕!「世界水泳バルセロナ2013」。
北京五輪400mメドレーリレー銅メダリストの宮下純一さんが、世界水泳の見どころを徹底解説。
◆萩野公介(18) 自由形、背泳ぎ、個人メドレー
今回の世界水泳で最大の注目は、18歳の怪物・萩野公介。ロンドン五輪で個人メドレー日本男子初の銅メダルに輝くと、今年の日本選手権では、ロンドンメダリストの入江陵介や松田丈志らを破り、史上初の5冠を達成。ついた呼び名は「和製フェルプス」。宮下さん曰く「水泳選手からして、モノ凄い選手。短距離・長距離問わず強く、さらに勝負強さ、メンタルの強さ、さらに高い向上心を兼ね備えた「天才」スイマー」。今回の世界水泳では、個人6種目、リレー2種目の出場が予想され、最大20レースに出場する。18歳の怪物・萩野は何個のメダルを獲得するのか?
◆入江陵介(23) 背泳ぎ
ロンドン五輪で銀・銅合わせて3つのメダルを獲得した、言わずと知れた日本背泳ぎ不動のエース。ところが、日本選手権100m背泳ぎで、萩野にまさかの敗北。それでも、200mでは銀メダリストの意地を見せつけ、萩野を抑えて優勝。3度目の世界水泳で、初の頂点を狙う。
◆北島康介(30) リレー
アテネ・北京と五輪2種目連覇を成し遂げた、ニッポン競泳界のレジェンド・北島康介。ロンドンではメドレーリレーで日本男子初の銀メダルに貢献。さらに、今年の日本選手権、ジャパンオープンと100m平泳ぎで2大会連続優勝。衰えを知らない30歳、6度目の世界水泳ではどんな泳ぎを見せてくれるか?
◆山口観弘(18) 平泳ぎ
去年9月、当時高校生にして200m平泳ぎの世界新記録を叩き出した山口観弘。ところが、世界記録樹立以降、自己ベストから程遠いタイムで不調に陥っている。初めての世界水泳に挑む山口、世界記録保持者というプレッシャーを跳ね除け、再び世界を驚かすことができるか?
◆伊藤健太(22)、塩浦慎理(21) 自由形
常に日本最速の称号をかけ競い合ってきた、自由形期待の同世代ライバル。去年のインカレ水泳で塩浦が持つ50m自由形の日本記録を伊藤が塗り替えると、今年の日本選手権ではその伊藤の記録を再び塩浦が塗り替えた。メドレーリレー初の金メダルには、自由形の活躍が必要不可欠。若き2人の活躍に期待が集まる。
◆寺川綾(28) 背泳ぎ
日本女子のエース、女子最年長の28歳・寺川綾。初出場のアテネ五輪では、決勝進出を果たすも力を出しきれず8位。続く北京五輪では、まさかの代表落ち。それでも、集大成で挑んだロンドン五輪では、悲願の銅メダルを獲得。現役続行後も、自身の日本記録を次々と更新。進化を続ける28歳・寺川綾、バルセロナでは世界の頂きを狙う。