放送内容

2015年07月12日(日)放送

高校野球スペシャル

カテゴリー:野球

高校野球誕生100年となる節目の今年、
果たしてどんなスターが誕生するのか?
そこで!今回スポケンでは愛知が生んだ名選手2人をお招きし、
当時の思い出話や懐かしの名場面などを振り返ってもらった。

お招きしたのは中京高校(現・中京大中京高校)OBで
プロではヤクルト、日本ハムで大活躍した稲葉篤紀さん。
そして東邦高校OBで甲子園には3度出場し
センバツ優勝投手となった元中日の山田喜久夫さん。
この2人、学年は一つ違いの同世代。
共に愛知県の高校野球を引っ張ってきた
私学四強(中京大中京、愛工大名電、東邦、享栄)の出身で
ライバルでもあった2人。しかし高校時代での対戦は一度もなかったという。

<高校時代、最も印象に残っている試合>
山田喜久夫さん
→89年夏の甲子園1回戦 倉敷商(岡山)2―1東邦(愛知)

この年のセンバツで元木大介(元巨人)や種田仁(元中日ほか)のいた上宮(大阪)に
逆転サヨナラ勝ちを収めて優勝。
春夏連覇がかかる東邦だったが、1回戦で倉敷商にまさかの初戦敗退。
「いつか追いつける、いつか打てる」と思いながらも試合はあれよあれよと進み、
負けてしまったという一戦が最も印象深いと山田さんはいう。
「でも負けて、海がチラついていました…(笑)」と厳しい練習からの解放、
そして3年間高校野球をやりきったという想いからそんな気持ちもあったのだとか。

稲葉篤紀さん
 →90年夏の愛知大会2回戦 中京7-5享栄

新チーム発足後の秋の県大会で中京は享栄に何と21対4というスコアで大敗。
その悔しさから「夏は絶対に享栄に勝つ!」と意気込んでいたという稲葉さん。
しかし抽選会の結果は…何と大会序盤の2回戦で享栄と激突することに。
享栄は後に西武で活躍する高木浩之さんがエースで君臨し、センバツにも出場していたチーム。
そんな高木さんから稲葉さんはライトスタンドにホームランを叩き込んだ。
「高校野球で一番燃えていたゲーム、だからこそ一番印象に残っている」としみじみ語ってくれた。
その後中京は快進撃を続け、決勝まで進出した。しかし愛工大名電で5対4で敗れ、
稲葉さん自身は甲子園の土を踏むことなく、高校野球生活を終えてしまう。
愛工大名電には当時2年生だった鈴木一朗(イチロー)がいたのだった。

高校野球では山田さんが甲子園で華々しい成績を残し、
プロ野球では2000本安打を達成するなど稲葉さんがキャリアを積んだ。
そんな2人を口を揃えて言うのは
「人生一度の高校野球、悔いのない時間を過ごしてほしい」という。
さらに山田さんは「最後まで諦めないという気持ちを大切に」と語ってくれた。