1年前。
スペイン、バルセロナ。
ジュニアのグランプリファイナルで金銀を独占!
ニッポン史上初の快挙を成し遂げた
宇野昌磨と山本草太。
地元愛知で切磋琢磨してきたライバルは、
2つ年の離れた大の仲良し。
(宇野)「僕の精神年齢が低いっていう」
(山本)「そんなことないですよ先輩です(笑)」
(宇野)「こっちのが年上ですよ、話すこととか」
そんな2人は今シーズン、
別々の道からファイナルの地
バルセロナを目指すこととなった。
去年のジュニア銀メダリスト
高校1年の山本草太(15)。
「昌磨君はシニア(15歳以上のクラス)で戦って
僕はジュニア(13~18歳のクラス)で別々となるので
今シーズンは昌磨君というか
世界でレベルの高い選手を意識しながら
やっていきたいと思います」
宇野の抜けたジュニアで
今シーズン世界一になるため、
4回転ジャンプを習得した。
ジュニアグランプリシリーズでは
なんと、2試合とも成功!
再びファイナルへの切符を掴んだ。
「先シーズンは本当に2位という良い成績をとれて
うれしかったんですけど
今年は表彰台の真ん中を目指して頑張っていきたい」
2年連続となるバルセロナの舞台。
ショート3位につけた山本は
フリーで2本の4回転ジャンプに挑んだ。
1本目は、2回転となってしまう。
そして、2本目、4回転2回転のコンビネーションジャンプ。
着氷するもわずかに回転不足。
完璧な成功とはならなかったが
失敗を取り戻すべく
演技中にジャンプ構成を変更。
わずかの差で届いた表彰台!
咄嗟の軌道修正が
ニッポン男子では史上初となる
2年連続のメダルをもたらした。
それでも、目指していたのは世界一!
「表彰台に乗れたのは喜ぶところかなとは思うんですけど
ちょっと悔しい部分ではあります」
その山本が見つめる中、
高校3年の宇野昌磨は
シニアのファイナルに進出していた!!
昨シーズン、
習得した4回転ジャンプとトリプルアクセルを武器に
羽生結弦以来となる世界のジュニア2冠に輝いた。
しかし、その2つの大技は、
今シーズンから戦うシニアでは
跳べることが大前提。
「成功した上でもっと質のいいジャンプで完璧な成功を目指して/
精一杯の努力はしたいなと思っています」
ジャンプの得点は、
技の難度が反映される基礎点に、
GOEと呼ばれる出来映え点がプラスされる。
シニアで上を目指すには、
質の良いジャンプを跳び
加点をもらうことがカギとなる。
初参戦のグランプリシリーズ。
2試合で、転倒したのはわずか1度だけ。
さらに、出来映え点が大きく得点を押し上げた。
フランス大会のトリプルアクセルについた加点は
すべての選手の中でトップ!
初優勝を手繰り寄せた!
宇野はシニア1年目で、堂々世界のトップ6入り!
一回り成長し、バルセロナへ!!
「去年はジュニアでしたけど
今年はシニアの中で6人に入れたことは
すごくうれしいですし、すごくびっくりしています」
シニアのファイナリストとして戻ってきた大舞台。
ショート4位で迎えたフリー、
冒頭から大技が続く。
実況)4回転トウループダブルトウループ
実況)トリプルアクセルトリプルトウループ
実況)トリプルアクセル ここも流れるような着氷です。
全て2点以上の加点がつく
極めて高い出来映え点を獲得。
後半にも4回転ジャンプを成功させるなど
ミスなく演じきる。
フリーの得点は・・・
190.32!!
なんと、世界歴代5位のスコア!
男子では史上初となる
シリーズ1年目でファイナルのメダリストとなった。
「ジャンプは本当にベストを出せたんじゃないかなと思います。
ここがゴールではなく
また上へもっと上へと目指していきたいと思います」
バルセルナでも人気急上昇の
ニッポンの新星。
実は、優勝した羽生との記念撮影で
初々しい一幕も・・・
「腕組んでっていうなんかことを言われて
最初どう組むのかわかんなくて、
こうする(腕を組み合う)と結婚式だからっていう話で
それで2人で盛り上がってました」
♪ハッピーバースデイ
まだ、大会直後に18歳になったばかり。
快挙を成し遂げた
愛知期待の高校生スケーターたち。
最高の思い出に向かって、これからも突き進む。