的の中心を射抜く高度な技術が求められるスポーツ、アーチェリー。
アテネオリンピックでは、山本博さんが銀メダルを獲得、ロンドンオリンピックでは愛知出身の蟹江美貴さんが団体で表彰台にのぼり、一躍脚光を浴びました。
今回紹介するヒカルのたまごは、愛知県・東海高校出身の武藤弘樹選手(18)。
ユースオリンピックで6位、世界ユースでは団体で3位に入るなど、世界の大舞台で活躍。日本のトップ12人で争われたことしの国内選考会では、高校生ながら堂々の2位。まさに日本のアーチェリー界をしょって立つ期待の18歳です。
70メートル先にある直径122センチの的を狙うアーチェリー。オリンピックでの対戦相手を決める「ランキングラウンド」では、制限時間内に一人72射をおこない、その合計点を競います。大会によっては6、7時間の長丁場になることも珍しくなく、いかに安定したフォームで打ち続け、平常心をキープできるかが、勝負のカギを握ります。
武藤選手は「緊張と集中力を上げる場面もあれば、矢を取りに行くときなど集中力を落としていい場面とがある。集中力のONとOFFはすごく大事」とアーチェリーにおけるメンタルの重要性を話してくれました。
先月行われた、リオオリンピック予選の日本代表を決める最終選考会。
高校生ながら5人の出場メンバーに選ばれた武藤選手は随所で見事なショットを決め、日本トップクラスの選手たちと互角の戦いを繰り広げます。しかし、徐々に点差を広げられ、ずれ始めたという自分の感覚を、取り戻せなかった武藤選手。日本代表の条件となる上位2人に入ることができず、オリンピック出場は持ち越しとなりました。
武藤選手は今春高校を卒業し、去年大学日本一にも輝いたアーチェリーの強豪・慶応大学に進学。4年後の東京オリンピックへ向け、さらなるレベルアップを目指します!