スピード、テクニック、駆け引き、全ての要素を必要とする
氷上の競輪「ショートトラックスピードスケート」。
ピョンチャン五輪の切符をかけたサバイバルレースが幕を開けた。
長年ショートトラック界を牽引し続けてきたスケーター
トヨタ自動車・伊藤亜由子。
世界屈指のスピードを武器に2大連続で五輪に出場。
ソチ五輪後、一度は引退したものの再びリンクへ。
悲願の五輪メダルを目指す31歳最後の挑戦に迫った。
今シーズン、競技人生で初めて行ったのは「フォームの改造」。
進化する世界のスピードに対応するため、従来よりも重心を低くした。
一歩が大きくなり、その分前へ進む距離が増えるからだ。
これまで感覚で滑っていたという伊藤、
何度もビデオで新しいフォームをチェックする。
伊藤)
「不安よりも、今までのやり方でメダルが獲れなかったので
技術を変えることがスピードUPへの近道。」
「ソチ五輪よりタイムは速くなっている。」
ピョンチャン五輪への戦いは全部で3つ。
・全日本距離別選手権(9月1日~3日)
・W杯代表選考会(9月8日~10日)
・全日本選手権 (12月16日~17日)
それぞれ500m、1000m、1500mの成績に応じて得点が与えられ、
3大会の合計ポイントを基準に選出される。
満を持して臨んだ五輪代表争い。
日本の最大出場枠は「5」。
しかし、2試合を終え伊藤は暫定8位…。
今シーズン変更したフォームがうまくはまらず、
本来のスピードを出し切れなかった。
伊藤)
「この結果が自分の中では想定外。
逆境に立たされているが、起こることには全部意味がある。
最後まで諦めずに頑張りたい。」
想定外のことが起こる競技、それが「ショートトラック」。
3度目の夢舞台へ、最後に勝った者がその切符を手にする。