平昌五輪の銀メダリスト宇野昌磨の背中を追う
2人のスケーターに迫った。
山本草太(18) ~ 試練を乗り越え、再スタート ~
この春、フィギュアの名門・中京大学に入学。
「気持ちを新たにもっと成長していきたい。」
2014年、14歳で出場したグランプリファイナルでは
宇野昌磨とワンツーフィニッシュ。
その翌年には、日本男子最年少で4回転ジャンプを成功させ
次世代のエース候補として将来を期待されていた。
「五輪で金メダルを獲りたいと思ってスケートを始めたので
始めたからには絶対に五輪で金メダルを獲りたい。」
しかし、シニアデビュー目前で右足首を骨折。
3度の手術を繰り返し、長期間の戦線離脱。
辛いリハビリ生活を送ってきた。
それでも、スケートを始めた時に誓った夢に向かって
地道に努力を重ねてきた山本。
ついに今シーズン、1年半の時を経て試合に復帰。
跳べるジャンプはまだ1回転だけ。それでも…
「滑れなかった分、1分1秒幸せだった。」
会場からの大歓声に包まれ、復活への一歩を踏み出した。
そして12月。平昌五輪の最終選考の舞台に立った山本。
ケガから初めて試合で3回転の連続ジャンプを成功。
スケートができる喜びを噛みしめ、全てを出し切った。
1月のインターハイでは、骨折した右足で蹴るルッツジャンプを成功。
3月の国際大会で5種類の全てのの3回転ジャンプを取り戻し、
復活を印象付けた。
栄光と挫折。決して平たんではないスケート人生。
それでも、ひたすらに夢を追い続ける。
「この世界にいる限り最大の目標は五輪出場。
五輪に出て金メダルを獲る。」
山下真瑚(15) ~ 愛知のニューヒロイン ~
数々のトップスケーターが出場したジュニア最高峰の大会
「世界ジュニア選手権」で初出場ながら銅メダルを獲得。
あどけない笑顔を見せる15歳。しかしリンクに立つと一変。
ダイナミックなジャンプを次々と披露。
世界でも難しい3回転ルッツ+3回転トウループ+2回転トウループ
のコンビネーションが最大の武器。
そんな彼女の憧れは平昌五輪の銀メダリスト。
「宇野昌磨選手のジャンプや滑りが好きなので
昌磨くんみたいになれるように頑張りたい。」
幼い頃から同じクラブで練習している先輩・宇野の姿を
いつもお手本にしてきた。
その偉大な背中を追いかけ、今シーズンは国内外の大会で
表彰台に上がるなど大躍進。
この春から高校生となり宇野も通った中京大中京に入学。
その先にあるのは憧れの先輩も輝いた夢舞台。